水害に遭う前に…集中豪雨時の「身の守り方」

水害に遭う前に…集中豪雨時の「身の守り方」

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 福岡、大分両県を襲った豪雨は、7月20日現在で死者35人という大惨事を引き起こした。「福岡の朝倉市では、1時間に120ミリ超の降雨を記録。ここ数年、温暖化の影響で集中豪雨やゲリラ豪雨が急増していますが、これだけ急激だと予測も難しく、避難が間に合わないことも多いんです」(気象予報士)

 こうした激烈な水害から、我々はどうやって身を守ればいいのだろうか? 「山と川に囲まれた山間地は、水害がいつ起きてもおかしくない危険地域です。気象情報や災害情報をこまめにチェックして、早め早めに対応するのが理想的です」(防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏)

 実は、今回の九州豪雨では家屋が流されて道路が分断されたにもかかわらず、人的被害が0だった地区がある。最大の被災地となった朝倉市の杷木地区だ。「同地区では、自発的に地域の危険箇所をチェックして防災マップを作り、警報発令と同時に地区の人たちが声を掛け合って高台に避難したんです」(地元記者)

 ここまではなかなか一朝一夕には難しいが、情報が大事なことには変わりない。「今は、スマホや携帯で地域ごとの細かい天気予報や災害警報を知らせるアプリがあります。居住地はもちろん、山や温泉地など土地勘のない場所へ行く際も、活用できます」(前同)

 山間地でなくとも、山を背負っていたり、川が近い住宅地は要注意。下流は快晴でも、上流の豪雨で川の水位が上がり、鉄砲水になることもあるのだ。「河川が増水すると思ったら、まずは自宅の2階やマンションの上層階に避難しましょう」(前出の渡辺氏)

 今回の豪雨では土砂とともに流れてきた樹木が家を突き崩したケースも多いが、直撃を食らう確率は、低い階ほど上がる。初動はなるべく上に逃げ、安全を確認して、避難所に行くことだ。また、崖崩れの危険が増すので、急な斜面のあるところには近づかないことが肝心だろう。

 一方、一見、安全そうな都市部も油断は禁物だ。「下水や水路の処理能力を超えて道路が冠水する被害が増えています」(前同) 特に高架下など、路面が前後より低い「アンダーパス」になっている部分は要注意だ。国交省によると、東京都内だけでも、ゲリラ豪雨で冠水の恐れがあるアンダーパスは130か所あることが確認されている。

 車が突っ込んで止まってしまった場合、水位によっては圧力でドアが開かず、脱出できなくなる。荒天の日は、運転するにもルートを選んだほうが良さそうだ。「カラオケや居酒屋などの地下店も要注意です。駅前のような密集地の店舗ほど、出入り口が少なく密閉度が高いので、急に多量の水が流入してくると、アッという間に“水槽”状態になる。こうした店に行く際は、天気はもちろん、入店後に避難経路を確認しておくべきです」(不動産鑑定士)

 大雨は、突然やってくる。「自分は無関係」と思わず、常に対策を考えておくことが、命を守る最大のポイントといえそうだ。

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