「椎茸会」が県森林組合連合会を糾弾…「信頼を裏切る取引」干しシイタケを安値横流しか

 全国有数の生産量を誇る原木栽培の干しシイタケをめぐり、入札販売を担う愛媛県森林組合連合会(松山市)が一部の品を入札にかけず特定業者に安値で売る不透明な取引を繰り返しているとして、入札業者でつくる団体が改善を求める事態となっている。連合会に出荷する各森林組合も問題視し、「信頼を裏切る取引」と不信感を募らせている。(藤戸健志)

 2018年に原木栽培干しシイタケの県内生産量は160・9トンで全国4位。県内13森林組合などの出資で設立された連合会は、森林組合が出荷する品を集めて毎月1、2回、県内外の28業者に呼びかけて入札を実施している。

 その28業者でつくる「松山椎茸(しいたけ)会」が今月5日、松山市内で総会を開き、出席した連合会側に不透明な取引の実態を明らかにするよう求めた。6月末までに公正な取引へと改善されない場合、法的措置を講じることも決めたという。

 椎茸会や森林組合の関係者によると、連合会は3年ほど前から、椎茸会に加盟する特定の1業者との間で価格交渉する「示談販売」が増加。入札にかけない場合に規程上で必要とされる出荷側の承諾などを得ず、価格も落札平均価格を下回るケースが目立ち始めた。

 昨年11月の入札では、約750箱の出品が予定されたが、実際は約550箱にとどまった。業者が倉庫に在庫があるのを確認し、連合会側を問いただしたが明確な説明はなく、その後、約260箱が当日の落札平均より2割以上も安い価格で特定業者に示談販売されたという。

 椎茸会の有志は3月、農林水産省に実態調査を求める請願書を提出。取材に対し、「示談販売は他県でもあるが、愛媛では考えられない量、値段で特定の1社に流れているのが問題だ」と指摘する。

 出荷側の森林組合関係者は「ここ2、3年、生産者から『収入が減ったが、示談販売で安く売っているのか』と言われることが増えた」と明かす。別の関係者も「10円でも高く売りたいと望む生産者に顔向けできない」と不満を募らせる。

 一方、連合会は3月の理事会で、問題視される示談販売の調査結果を報告し、「不正の証拠は確認されなかった」とした。

 連合会の芝芳亀理事は取材に、「品質が低い品が大量に入札にかかると相場が下がるので示談販売している。複数業者に打診し、不公正な取引はしていない」と釈明した上で、「意思疎通を欠いたところもあった。業者、生産者、連合会の各代表者で6月に検討会を設け、改善すべき点があれば改めたい」と述べた。

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