アストラゼネカ製ワクチン、英は30歳未満に推奨せず…EU「副反応に血栓」明確化を

 【ロンドン=池田慶太、ブリュッセル=畠山朋子】英アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンを巡って副反応の報告が相次ぎ、欧州各国が対応に追われている。世界保健機関(WHO)は、副反応の事例は非常にまれだとして、接種の是非について冷静な検討を呼びかけている。

 英医薬品規制当局は7日、同社製ワクチンを接種した人のうち、3月末までに79人で血栓が見つかり、19人が死亡したと発表した。英国内で同社製ワクチンは約2000万回接種されている。当局は血栓を引き起こす可能性は極めて低く、接種のメリットがリスクを上回ると強調する一方、ごく少数の若年者に血栓が確認されたとして30歳未満は別のワクチン接種を推奨した。英オックスフォード大は18歳未満を対象に実施していた臨床試験を中断している。

 一方、欧州連合(EU)の薬事当局「欧州医薬品庁(EMA)」は7日、同社製ワクチンについて、非常にまれに血栓が起きる可能性があることを副反応リストに加えるべきだとの見解を示した。発生例の多くは60歳未満の女性という。

 WHOの専門家グループは7日、EMAや英国からの情報をもとに同社製ワクチンに対する評価を行い、接種と血栓に関連性は「あり得る」との見解を発表した。ただ、因果関係は確定されていないとし、感染予防など接種による効果の側面を考慮するべきだと指摘した。

 ドイツやフランスでは同社製ワクチンの接種を高齢者に限定している。今後、他国で同様の対応が広がる可能性がある。

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