アストラ社ワクチン、欧州で高齢者限定の動き…英国では血栓で19人死亡

アストラ社ワクチン、欧州で高齢者限定の動き…英国では血栓で19人死亡

新型コロナウイルス

 【ブリュッセル=畠山朋子】英製薬大手アストラゼネカが開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、接種対象を高齢者に限定する動きが欧州で広がっている。ごくまれに血栓を引き起こす可能性があるためだが、規制当局は「接種のメリットが副反応のリスクを上回る」との見解は変えていない。

 欧州連合(EU)の薬事当局「欧州医薬品庁(EMA)」は7日、アストラゼネカ製ワクチンについて、非常にまれな血栓の症例と接種が関連している可能性があるとの見方を示した。EMAが調べた発症例の多くは60歳未満の女性だった。

 それを受け、イタリア政府はアストラゼネカ製の接種対象を60歳以上に、フランスは55歳以上、ベルギーは56歳以上にそれぞれ限定する方針を示した。他のEU加盟国も今後、同様の対応を取るとみられる。

 英医薬品規制当局も7日、ごく少数の若年者に血栓が確認されたとして、30歳未満は米ファイザー製と米モデルナ製を接種するよう推奨した。英国内でアストラゼネカ製は約2000万回接種されたが、3月末までに79人で血栓が見つかり、19人が死亡したという。

 アストラゼネカは7日「規制当局と積極的に協力し、非常にまれな症例について、考えられる仕組みの解明に向けて取り組んでいる」との声明を出した。

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