観客のいる宮城、エールは拍手で…スタジアムの外には津波被害伝える写真展示

観客のいる宮城、エールは拍手で…スタジアムの外には津波被害伝える写真展示

女子サッカーの中国対ブラジルの試合が有観客で行われた宮城スタジアム(21日)=武藤要撮影

 東京五輪で最初の有観客の試合が開かれた宮城スタジアムでは、感染対策が徹底された。

 収容人数約4万9000人に対し、予約していたのは約6000人。飲料売り場にはビニールカーテンが設置され、スタッフは手袋をして接客し、観客席では、チケットで座席の位置を慎重に確認したうえで、座席に案内した。

 試合が始まると、ボールを蹴る音や選手たちのかけ声が響き、マスク姿の観客らは、五輪のロゴ入りTシャツを着るなどして、拍手でエールを送った。得点シーンでは、「おお」とどよめきも起きた。

 スタジアムの外には、「たくさんのご支援本当にありがとう」とのメッセージとともに、津波で被害を受けた街並みを写した写真が展示された。

 震災で自宅の屋根が崩落するなどの被害を受けたという会社員の男性(57)(宮城県柴田町)は、1枚1枚を見つめ、「国内外の人たちに復興の過程を知ってもらえることが本当の復興五輪のはずだったのに残念な思いもある」と話した。

 スタジアムとJR仙台駅前をむすぶ無料のシャトルバスも運行された。JR仙台駅前の乗り場では、スタッフが観客を検温し、手指の消毒を促してから車内に案内。ボランティアのスタッフらが「直行・直帰にご協力願います」と赤字で書いたプラカードを掲げた。

 有観客開催を巡っては、仙台市の郡和子市長らが無観客での開催を要請するなど反対の声も出ている。仕事で仙台駅に寄った会社員の女性(26)(仙台市青葉区)は「全国一律で無観客にした方が、『テレビを見て静かに応援しよう』というメッセージが伝わる。今の状況では、どう盛り上がればいいか分からない」と戸惑っていた。

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