口を真一文字に結ぶ近藤勇、涼しい表情の土方歳三…一日限定で写真公開

口を真一文字に結ぶ近藤勇、涼しい表情の土方歳三…一日限定で写真公開

新選組元隊士の子孫から寄贈された土方歳三(左)と近藤勇の写真

 幕末を駆け抜けた新選組の局長・近藤勇(1834〜68年)と副長・土方歳三(1835〜69年)の写真が23日、「土方歳三資料館」(東京都日野市)で一般公開される。元隊士3人が持っていた写真のうちの1組とされ、子孫から先月寄贈された。土方の親族で、資料館館長の土方愛さん(50)は「元隊士らが2人を慕い続けてきたことがわかる」と話す。

 羽織姿で座し、口を真一文字に結ぶ近藤。洋装に身を包み、涼しい表情の土方。資料館が写真について調べたところ、元々は京都で隊士を診療し、2人と親交があった元将軍侍医、松本良順が所持していた。

 近藤と土方は戊辰戦争時に死亡したが、1888年(明治21年)、元伍長の猪野忠敬(久米部正親から改名)が松本から写真を借り受け、同じ元伍長で、横浜市議や神奈川県議を歴任した川村三郎(近藤芳助から改名)に託した。

 川村は横浜の写真館に依頼し、4日かけて複写写真3組を作った。それらは猪野、川村、そして元二番隊組長の杉村義衛(永倉新八から改名)と分け合った。

 杉村は明治期、東京都内に近藤や土方ら死亡した隊士の名を刻んだ供養塔建立の発起人も務めた。愛さんが杉村の子孫から聞いた話では、杉村は2人の写真を自宅に飾り、よく手を合わせていたという。

 今回、川村のひ孫にあたる女性が、大切に受け継いできた写真を資料館に寄贈した。土方の写真の裏面には「土方年三君 明治廿壱年九月 猪野忠敬氏所持之分複写」と書かれていた。近藤の写真の裏面は死地や戒名が記載されている。

 写真の劣化を防ぐため、資料館での公開は23日限定(午前10時〜午後4時)。入館料は大人500円、小・中学生300円。

 ◆新選組=幕末に京都の治安を守るために組織された浪士の集まり。最大200人超の隊士が所属し、池田屋事件(1864年)などで倒幕派を取り締まった。旧幕府軍として戦った戊辰戦争で敗走し、近藤勇は投降後に処刑され、土方歳三は五稜郭(北海道函館市)で戦死した。

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