「木下氏は状況理解できぬ人ではない」と小池知事、区民は「人から言われて判断するようでは」

「木下氏は状況理解できぬ人ではない」と小池知事、区民は「人から言われて判断するようでは」

木下氏辞職に「遅すぎ」の声

「木下氏は状況理解できぬ人ではない」と小池知事、区民は「人から言われて判断するようでは」

記者会見に臨む木下富美子都議(中央)(22日午後、東京都庁で)=菅野靖撮影

 東京都議会から2度の辞職勧告決議を受けていた木下富美子都議(板橋区選出)が22日、議員辞職した。問題が発覚してから4か月が過ぎての決断に、地元や都議会関係者からは、「遅すぎる」などと厳しい声が上がった。

 「私が出席しようとしたら議会運営が止まった。都議として皆様の役に立ちたかったが、仕事を実質的にさせてもらえなかった」

 22日、都庁で記者会見に臨んだ木下都議は、辞職を決断した理由の一つをこう説明した。

 職にとどまり続けたことに世論の批判が向かったことについて、「『議員の資質に欠ける』など厳しい意見をいただいた。当然だと思う」と謝罪した。だが、裁判を控えていることを理由に、無免許運転などの詳しい経緯は説明を避け、「議員の身分保障は民主主義の根幹。判決が出るまで推定無罪が保障されている」などと繰り返し主張した。

 有権者らからは、冷ややかな声が相次いだ。板橋区の内装業の男性(65)は「投票日前に公表すべき話だ。小池知事が『(木下都議は)今の状況を理解できない人でない』と話したが、人から言われて判断するようでは……。辞任は当然で、早く決めていればここまで混乱しなかった」と語った。

 同区選出の都議は、事故の発覚から連日、区民から「木下都議を辞めさせてほしい」と要望されていたという。会見を受けて「委員会が開催できないなど都議会運営に支障をきたしていた。もっと早く決断してほしかった」と嘆いた。

 この問題では、板橋区議会が10月中旬、議長や各会派の幹事長の連名で、木下都議の行動や姿勢が区民の信頼を損なったとして、説明責任を果たすよう求める決議を提出。全会一致で可決された。同区議会の坂本東生議長は22日、辞職について「社会的・道義的責任を真摯(しんし)に受け止めた当然の結果」などとするコメントを出した。

 一方、都議選で木下都議陣営の選対幹部を務めた男性は「1期目はシングルマザー対策などで良い取り組みもしていただけに残念だ」。都庁職員の女性は「この問題を機に、都議会議員の給与体系や議員の立場を巡る制度のあり方について見直しを図るべきではないか」と指摘した。

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