小学生の兄弟死亡火災、焼け跡にガソリン容器…逮捕の伯父は実家に戻った後ほぼ外出せず

小学生の兄弟死亡火災、焼け跡にガソリン容器…逮捕の伯父は実家に戻った後ほぼ外出せず

全焼した住宅(20日午前10時3分、兵庫県稲美町で、読売ヘリから)=長沖真未撮影

 兵庫県稲美町で住宅が全焼し、小学生の兄弟2人の遺体が見つかった放火事件で、県警は24日夜、同居していた兄弟の伯父の無職松尾留与(とめよ)容疑者(51)を殺人と現住建造物等放火の両容疑で逮捕した。焼け跡からガソリンを入れていたとみられる容器が見つかっていたことが判明。県警は、松尾容疑者が自宅にあった農機具などにも使われるガソリンを布団にまいて火を付けたとみて調べる。

 発表では、松尾容疑者は19日午後11時35〜40分頃、稲美町岡の自宅に放火して全焼させ、家で寝ていた小学6年の松尾侑城(ゆうき)君(12)と弟で小学1年の真輝(まさき)君(7)を殺害した疑い。「間違いありません」と容疑を認めているという。

 捜査関係者によると、焼け跡の布団の燃え残りから、ガソリン成分が検出され、現場には農機具などに使われる燃料の容器が落ちていたという。近隣住民らの話によると、この家は田畑を所有していたといい、県警は松尾容疑者が家にあった燃料を使ったとみている。

 松尾容疑者は出火後、所在が分からなくなっていたが、24日午後1時頃、大阪市北区の扇町公園のベンチに一人で座っているところを県警捜査員が見つけた。任意同行を求めたところ、松尾容疑者は素直に応じたという。発見当時、携帯電話は持っておらず、所持金は数千円だった。

 松尾容疑者は、数年前から亡くなった兄弟と、兄弟の両親の5人で暮らしていた。出火当時、母親は仕事で外出中で、父親が母親を迎えに行くために家を出た約15分後に火が出た。県警は放火の動機を調べる。

■数年前に実家に戻り、ほぼ外出せず

 近所の住民によると、火災があった家は松尾容疑者が幼い頃から住んでいた実家だった。松尾容疑者は小学生の頃は地元のソフトボールチームに所属し、進学した中学校では野球部に入部したという。練習に取り組む姿などを知る70歳代男性は「性格はおとなしいが、指示されたことに地道に取り組んでいた」と話した。

 中学を卒業して地元で就職。自転車で通勤する姿が見かけられ、地元自治会の清掃活動などにも参加していた。約10年前、転職して家を出たとみられるが、数年前に実家に戻り、亡くなった兄弟やその両親と暮らすようになった。しかしその頃から、近所で姿を見られることはほとんどなかった。

 両親の県警への説明では、松尾容疑者はほとんど外出せず、1階にあった自室にこもり、一家との接触も限られていたという。

 一方、焼け跡には兄弟が使っていたとみられるノートなどが残され、25日朝も手向けられた花束が置かれていた。

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