コロナで危機の「祭り」存続へ、補正予算に65億円…山車や衣装の修理費用を補助

コロナで危機の「祭り」存続へ、補正予算に65億円…山車や衣装の修理費用を補助

文化庁

 新型コロナウイルスの影響で地域の祭りなどが存続の危機にあることを受け、文化庁は2021年度補正予算案に計65億円を計上し、異例の大型支援に乗り出す。相談窓口を設け、山車や衣装をはじめ用具の修理費用などを補助する。後継者不足や過疎化に悩む伝統行事が、途絶えないようにする。

 祭りの伝統を受け継ぐため、デジタル技術を使って行事を映像で詳しく記録することを推進。さらに、祭りの存在を全国にアピールし、コロナ収束後に訪れてもらえるようオンライン配信にも補助する。後継者養成への支援も行う。

 文化庁はこれまで、国の重要無形民俗文化財などに指定された祭りを中心に支援を行ってきた。だが今回は、コロナ禍の特殊な状況を踏まえ、指定の有無に関係なく財政支援を行うことにした。対象となる担い手や団体の選定は、自治体が行うことを検討している。

 全日本郷土芸能協会の調べでは、コロナ禍が深刻化した昨年2〜7月、全国の郷土芸能団体約60団体のうち9割以上が、イベント中止や延期縮小など「何らかの影響があった」と回答。今年10月には、全国山・鉾(ほこ)・屋台保存連合会が、山車や屋台の修理保全の機会が資金難によって減少し、「技術の衰退や途絶につながる」と危惧を表明し、経済的支援を訴える要望書を同庁に提出した。

 同庁は「伝統行事や民俗芸能を支援することで交流が途絶えた地域コミュニティーの絆を回復し、地域活性化を推進したい」としている。

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