相次ぐ野犬の目撃、捕獲追いつかず…住民の餌やり原因か

相次ぐ野犬の目撃、捕獲追いつかず…住民の餌やり原因か

野犬目撃続出 餌やり原因か

相次ぐ野犬の目撃、捕獲追いつかず…住民の餌やり原因か

町内には、野犬への注意を促す看板が設置されている

 青森県大間町で、3年以上にわたって野の目撃が相次いでいる。県はこれまで町内で20頭を捕獲したが、繁殖のペースに追いついていないのが現状だ。人がかまれる被害は確認されていないが、町は注意を呼びかけている。

 8月末、町内の奥戸(おこっぺ)地区の国道338号を、1頭の中型犬が歩いていた。首輪は付けておらず、近くに飼い主の姿もない。犬は時折こちらを見つめながら100メートルほど国道を歩くと、茂みの中に消えていった。町によると、野犬のようだ。

 町で野犬が目撃されるようになったのは2019年5月。それまでは目撃情報がないことから飼い犬が野生化したと考えられ、現在は雑種の中型犬が十数匹程度いるとみられる。町によると、主に中心部の大間地区や奥戸地区に出没し、住宅街や小中学校の通学路をうろついている情報もある。隣の風間浦村でも確認されているという。

 20年8月には、町内にある西吹付山展望台付近で、野犬に驚いた観光客の女性が転倒する事故があった。幸いけがは軽かったが、町は安全のため、直後から展望台を閉鎖し、現在も再開のめどはたっていない。展望台は津軽海峡の対岸にある北海道函館市まで一望できる観光名所で、町産業振興課の担当者は「きれいな夜景を見てもらいたいが、利用者の安全が確保できるまでPRできない」とため息をつく。

 野犬は狂犬病を媒介する恐れもあることから、県は19年から町内にわなを設置して捕獲を試みているが、頭数に減少傾向はみられないという。町内では、住民が犬に餌を与えたと思われる跡が残っており、町や県は餌やりによって野犬の栄養状態が保たれ、繁殖が進むと考えている。県保健衛生課の担当者は「県内の冬は厳しいので、3年たっても数が減らないのは異常だ。餌やりがなくならないと手の打ちようがない」と話す。

 町は、町内4か所に看板を設置して注意を促し、広報誌でも餌やりをやめるよう呼びかけている。町住民福祉課の担当者は「野犬への餌付けは動物愛護とは異なる。犬を見つけても餌をやらず、町に連絡してほしい」と話す。

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