クジラ?衝突の高速客船、跳ね上がって海面に打ち付けられ被害拡大か

 新潟県の佐渡島(佐渡市)沖で昨年3月、高速客船がクジラとみられる生物と衝突し、多数の乗客が重軽傷を負った事故で、運輸安全委員会は26日、衝突後に船底が海面に強く打ち付けられたことで、被害が大きくなったとみられるとする調査報告書を公表した。

 事故は昨年3月9日に発生。新潟港(新潟市)から佐渡島に航行中の佐渡汽船の高速客船「ぎんが」(277総トン)が、時速77キロで海洋生物と衝突。乗客121人中108人が負傷、うち46人が腰などを骨折した。

 報告書によると、同船は水中に向けて伸びる前後二つの「翼」の揚力で海面から浮いて走る「ジェットフォイル」。船長は衝突直前、生物に気付き回避操作したが間に合わず、後ろの翼が生物に当たって跳ね上がり、後部の船底が海面に打ち付けられたとみられる、とした。生物はクジラと考えられるが、断定できなかった。

 同委によると、乗客の座席は約10年間使われており、衝撃の吸収性が高いクッションを使った新型ではなかった。同委は、衝撃を十分吸収できる座席を導入することなどを運航事業者に指導するよう、国土交通省に勧告した。

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