大阪の神社に秀吉の木製坐像、江戸期最大級…「隠れた信仰知る貴重な手がかり」

大阪の神社に秀吉の木製坐像、江戸期最大級…「隠れた信仰知る貴重な手がかり」

見つかった豊臣秀吉の木製坐像(20日、大阪市旭区で)=近藤誠撮影

 大阪市教育委員会は21日、同市旭区の大宮神社で、江戸時代の制作とみられる豊臣秀吉の木製坐像(ざぞう)が見つかったと発表した。高さ81・9センチで、全国に二十数点ある江戸期の秀吉像としては最大級。摂社に隠されるように安置されており、徳川幕府の目を逃れ、ひそかにまつっていた可能性があるという。

 発表によると、坐像は寄せ木造り。1598年の秀吉没後すぐに作られたとされる像に比べ、顔立ちが抽象化されていることなどから、17世紀半ば〜18世紀半ば頃に制作されたとみられる。正装の束帯姿だが、冠は失われ、彩色をはがした跡があった。

 秀吉は没後、朝廷から「豊国大明神(とよくにだいみょうじん)」の神号を贈られたが、豊臣家を滅ぼした徳川家が世を治めるようになると、表立って信仰することは難しくなっていた。幕府が神像から束帯をとることを求めたとも言われており、関西大の長谷洋一教授(日本彫刻史)は「江戸時代の隠れた秀吉信仰を知る貴重な手がかりだ」とする。

 大宮神社は、大坂城の鬼門(北東)の守護として信仰を集めた。坐像があったのは摂社の一つ「高良社(こうらしゃ)」の社殿。改修工事に伴い、確認された。

関連記事(外部サイト)