打ち上げ花火はサプライズで…「大会」開催は苦渋の見送り

 秋田の夏を代表するイベントの一つ、大仙市の「第94回全国花火競技大会(大曲の花火)」が新型コロナウイルスの感染防止のため、今年は開催が見送られることになった。大会委員会会長を務める同市の老松博行市長は29日の記者会見で「花火を愛する大会役員がそろう中で、苦渋の決断だ」と語った。代わりに、規模や時間を事前に公表しない「サプライズ花火」を行う構想があるという。

 今年は8月29日に予定されていたが、来年への延期が正式に決まった。同大会が開催されないのは戦後では大雨に見舞われた1947年以来。

 約1万8000発の花火を見ようと県内外から例年約70万人が集まる大イベントで、開催できない場合は市内経済などへの影響が小さくない。そのため、大会委員会は、観客を3分の1にしたり行列のできる露店をなくしたりする「3密」対策を検討し、開催準備ができる2か月前を目安にぎりぎりまで開催を模索してきた。

 しかし、首都圏を中心に感染拡大に収束の兆しが見えず、会場でも感染防止対策を完全に行うことは難しいため、会場周辺の市民の安全が守れないと判断。最終的には全会一致で見送りを決定した。

 記者会見に同席した副会長の佐々木繁治・大曲商工会議所会頭は「6月末のこの時期には収まっているとの淡い期待があったが、この結果になって残念。サプライズ花火では全国にメッセージを送りたい」と語った。

 老松市長は、市内の花火産業や飲食・宿泊業者への支援を検討していく考えを示した。

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