文科省の有識者会議、中学へのスマホ持ち込み了承…「SNS使ったトラブル心配」の声も

 中学生のスマートフォンや携帯電話について、文部科学省は13日に開いた有識者会議で、学校への持ち込みを容認する最終まとめを提示し、大筋で了承された。7月中に全国の教育委員会に通知し、これまでの「原則禁止」から方針転換する。

 最終まとめでは、容認の条件として、校内の管理方法の明確化などを挙げた。

 スマホや携帯電話は登下校中、災害や犯罪に巻き込まれた際の緊急連絡手段とする想定で、校内での使用は引き続き制限する。小学生は中学生に比べ、通学距離が短いことなどから持ち込みの原則禁止を維持する。

 文科省の方針転換を受け、今後、教委や各学校が対応を判断することになる。

 文科省は2009年の通知で、携帯電話は「教育活動に必要ない物」として小中学校とも持ち込みを原則禁止とした。

 しかし、18年6月の大阪北部地震の後、保護者から持ち込みの容認を求める声が相次ぎ、大阪府教育庁が19年3月、独自に持ち込みを認める指針を作成。文科省も見直しを検討してきた。

 今回の方針転換に対し、各地の対応は様々だ。

 千葉市教委の担当者は13日、「持ち込みのルールを市として定めることを検討したい」と話した。

 これまでは保護者から持ち込みの希望があれば、各校でその都度、理由を確認し、例外として許可するか判断してきたという。

 東京都文京区教委では、通学や塾通いで帰宅が遅くなる場合などは、保護者から申請を受けて各校で持ち込みの必要性を判断している。今回の持ち込み容認には「現在の運用に特に影響はない」(担当者)とした。

 弊害への懸念もある。

 大地震の際に津波被害が想定される和歌山市。沿岸部にある市立加太(かだ)中の神崎信彦校長は「家族に安否を知らせる有効な連絡手段だが、校内での管理やSNSを使ったトラブルが心配。持っていない生徒への配慮も求められる」と語る。仮に容認する場合は、学校や保護者、生徒などでルール作りを慎重に進める必要があるという。

 校舎が津波避難ビルに指定されている高知市立愛宕中は今後、「原則禁止」としてきた持ち込みについて教員間で話し合う。

 武田敏宏校長は「連絡手段として有用な面と弊害への懸念があってすぐに結論は出せない」と話した。

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