明治神宮の本殿など36棟、重文指定へ…「建築群として価値高い」文化審議会

明治神宮の本殿など36棟、重文指定へ…「建築群として価値高い」文化審議会

銅板葺(ぶ)きの屋根が特徴の外拝殿。奥には内拝殿、祝詞殿が見える

 国の文化審議会が16日に文部科学相へ行った答申で、東京都内からは、明治神宮(渋谷区)の本殿や内拝殿、外拝殿など36棟が国の重要文化財(建造物)に指定される見通しとなった。「戦後日本にふさわしい神社を目指した建築群として価値が高い」と評価された。

 答申された36棟は、戦後に再建された本殿、内拝殿、祝詞殿、外拝殿、創建当時から残る南神門、宿衛舎、廻廊(かいろう)など。指定されれば、都内の重要文化財(同)は86件(うち国宝2件)になる。

 明治神宮は1920年創建で、11月1日に100周年を迎える。本殿や拝殿など社殿の多くは45年に空襲で焼失したが、58年に再建された。この際、焼失を免れた社殿を生かしつつ、従来は一つだった拝殿を、「内拝殿」と「外拝殿」の二つとすることで、より多くの人が参拝できるようにした。また、外拝殿は内拝殿での祭式が見通せるような造りになっており、審議会は「参拝の便を図りつつ、大規模な社殿群を優秀かつ特徴的な意匠でまとめた」としている。

 社殿は再建から半世紀以上がたって老朽化したため、屋根のふき替え工事を約4年かけて行い、昨年完了した。担当した清水建設の工事主任、米川智博さん(47)は「姿形を変えずに建物を残せるよう取り組んだ。こんなに大きな工事に携われる機会は少なく、文化財として認められたのはうれしい」と喜んだ。また、明治神宮は「先人の真心がこもる文化財を有効活用し、次の世代へ引き継いでいくことが我々の使命。お参りの際には、創建時の優美さと復興時の力強さを感じてもらいたい」としている。

 明治神宮の重要文化財としては、明治天皇ゆかりの品々を展示する「宝物殿」や、外苑にある「聖徳記念絵画館」(新宿区)が2011年に指定されている。

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