松田聖子の曲歌う原田知世、「あな番」にも出演…歌と芝居も「両方メインだなと」

松田聖子の曲歌う原田知世、「あな番」にも出演…歌と芝居も「両方メインだなと」

「このリリースから数か月や半年たったら、次はこんな音楽をやりたいという思いが出てくるかな」=奥西義和撮影

 演じるように歌う――。原田知世がカバーアルバム「恋愛小説3〜You & Me」(ユニバーサル)を出した。歌手と役者の双方で活躍する彼女らしい表現が詰まった作品だ。「自分をいったん置いて、その曲に飛び込んでいく。通常の自分じゃないものになれる気がする」と語る。(池内亜希)

 「恋愛小説」は、2015年にスタートしたラブソングをカバーするシリーズ。第3弾となる今作では、1970〜90年代の名曲を中心に構成。曇りのない澄んだ歌声で、様々な恋模様を歌う。

 松田聖子の「小麦色のマーメイド」は、いかに元の曲のイメージから離れるかを気にかけた。アイドルとしてきらきら輝いていた松田。その一つ一つの言葉、動きまでが原田の耳や目に焼き付いていた。「新しい曲を歌うようにあえて距離を置いて。出来るだけリラックスし、力を抜いて歌いました」。原曲でははじけるように歌う「WINK WINK WINK」というフレーズをあえてさらりと口ずさみ、ひと味違うかわいらしさを出した。

 「本当に大好きな曲で、いつか歌おうとあたためていた」という「A面で恋をして」(ナイアガラ・トライアングル)。男性目線でつづられた恋心を、ポップで華やかなサウンドと小粋なボーカルで爽やかに描く。「完璧に完成されていたこの作品の世界観を大事に伝えたくて。とにかく曲への愛情を持って取り組んだ」と話す。

 デュエットにも挑戦。小山田圭吾との「二人の果て」(坂本龍一)は、聴いていると胸がざわつく。2人が淡々と「ふたり何処(どこ)へ ふたり何処へ行くの」と歌うと、そこには色気が立ち現れる。「フランス映画のワンシーンのような大人のラブソング。歌詞から浮かんでくる情景に身を置いて歌った。歌ったというより語ったというのかもしれません」

 1983年に「時をかける少女」で鮮やかに映画デビュー。当初から、出演作の主題歌を担った。「本当に、歌手も女優も両方メインだなと思う。同じ人間がやることなので、気付かないうちに、相互作用しているところはあるはず」。最近も、NHK連続テレビ小説「半分、青い。」やテレビドラマ「あなたの番です」など話題作に出演しつつ、アルバムのリリースを精力的に続ける。

 「『さよなら』という言葉一つでも、芝居での言い方はたくさんある。歌う時も、メロディーや長さ、音程はある中で、どう気持ちをうつしていくか。似ているし、楽しいところです」

 これからもその活動スタイルは変わらない。「どちらか一つというのも大変だし、苦しみがあるのかもしれない。女優をしていたら、あ、そろそろ歌いたいなって。ずっと自分の気持ちの鮮度を保っていけるんですよね」。軽やかに笑った。

関連記事(外部サイト)