NHKの剰余金、受信料値下げに活用…不払い対策で割増金導入など改革案提示

NHKの剰余金、受信料値下げに活用…不払い対策で割増金導入など改革案提示

受信料の見直し議論が進むNHKの放送センター(東京都渋谷区で、今年8月撮影)

 総務省は20日、NHKの受信料制度の見直しに向けた改革案をまとめた。テレビを設置しながら受信契約を結ばず、不当に支払いを逃れる人に対して割増金を課す制度の導入が柱となる。合わせて、「内部留保」にあたる繰越剰余金が一定水準を超えた場合、受信料引き下げの原資とし、国民全体での負担軽減も図る。

 20日に開かれた有識者会議「公共放送の在り方に関する検討分科会」で提示した。総務省は改革案について今後、意見公募を行い、来年の通常国会に放送法改正案を提出することを目指す。

 割増金の導入は、受信料の公平負担に向けた不払い対策が目的で、正当な理由がないまま受信契約を結ばない場合に課す。契約世帯が受信料を延滞した際の延滞利息とは異なる取り組みだが、支払率の向上につながるとみている。

 一方、同じくNHKが要望していたテレビ設置の届け出制度は、導入を見送った。年間300億円に上る受信契約のための訪問コストの削減が狙いだったが、テレビ離れを懸念した民放各社が強く反発。総務省は未契約者の個人情報の照会制度も「不適当」とした。

 改革案では、剰余金の一部を受信料引き下げに充てるよう義務づける制度の導入を盛り込んだ。NHKの繰越剰余金は、2019年度末時点で1280億円に上る。NHKが受信料の値下げを行わない場合は「国民や視聴者に対し、理由について説明責任を果たすべきだ」とも指摘した。

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