【独自】5G情報不正持ち出し、容疑者の転職先業務用PCにデータファイル

 高速・大容量通信規格「5G」に関する営業秘密の不正持ち出し事件で、不正競争防止法違反容疑で逮捕された「楽天モバイル」社員合場邦章容疑者(45)が同社で使っていた業務用パソコン内に、前職のソフトバンクから持ち出したデータファイルが保存されていたことが、捜査関係者への取材でわかった。警視庁は、ファイルを移した目的や用途などを調べている。

 合場容疑者は、ソフトバンクを退職する直前の2019年12月末、同社の5Gに関する技術情報が入った営業秘密のファイルを自分宛てにメール送信し、不正に持ち出したとして、同法違反(営業秘密領得)容疑で12日に逮捕された。

 捜査関係者によると、退社の約2か月後、ソフトバンクが社内調査で持ち出しに気づいた。同社から相談を受けた警視庁が昨年8月、転職先の楽天モバイルの社内などを捜索して調べたところ、合場容疑者が使っていた業務用パソコン内から、ソフトバンクから持ち出した複数のデータファイルが見つかったという。

 ソフトバンクによると、持ち出されたのは、現行の主流規格「4G」と5Gの基地局設備や、基地局と交換機を結ぶ固定通信網に関する技術情報だった。ファイル数は100を超えるとみられており、警視庁が内容を調べている。

 合場容疑者は04年7月にソフトバンクに入社。通信網の構築などを行う「伝送エンジニア」だった。20年4月に携帯電話事業に本格参入した楽天モバイルは同業者から技術者らを集めており、合場容疑者は知人の紹介などで転職したとみられる。

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