小池百合子応援団・若狭勝センセと自民詰め腹区議の茶番劇|やまもといちろうコラム

小池百合子応援団・若狭勝センセと自民詰め腹区議の茶番劇|やまもといちろうコラム

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 山本一郎(やまもといちろう)です。人間ドックの検査結果を見たら相変わらず尿酸値が高いので病院にお伺いしたところ、医師から「尿酸値高いですね」と診断されました。仰る通りです。

 ところで、10月26日に行われる衆院補選東京10区の候補者について、9月21日に自民党は「小池百合子応援団」として著名な若狭勝さん(59)を擁立することを決めた、と報じられました。そうですか。

 ところが、その若狭勝さん、自民党からの擁立が決まってから小池百合子女史(64)を応援した区議さんたちが、自民都連に処分をされたことを抗議する記事を書いて、物議を醸しています。

 自民党本部と自民都連とで対応が異なる、物事についての見解が違うことは、標準的にあることですし、先日の自民都連の執行部の総辞職から新執行部の誕生まで、自民党本部は一種の埒外にあるようにも報道からは見えます。


 自民党東京都連が自民党本部の統制がなかなか効かないパワフルな組織であることがこの一件からも垣間見える事例ですが、この問題の茶番度合いが実に良く分かるのが「若狭さんが自民党から東京10区の擁立が確定してから、東京都連の区議処分対応を批判している」ということに尽きます。

 本当に自民都連によって処分される区議さんについて肩入れをするつもりであれば、誰もが「若狭さんなら絶対に勝てる」という下馬評である東京10区での立候補を人質にとってでも、身体を張って小池百合子女史を応援した区議さんたちを同じく若狭さんが身を挺して守るべきなんじゃないかと思うわけです。もちろん、それまでも若狭勝さんは「除名覚悟」で小池女史の都知事選を応援してきた経緯はあるのですが、単に正面から自民都連を批判してどうにかなる話ではないことは百も承知で、東京10区という東京都連ど真ん中の選挙で戦うことになります。


 解決させるためには、自民党の党全体のガバナンスが効くように、自民党本部と自民都連の間の橋渡しをどうするかに心を砕くべきところが、かえって党本部と地方に楔を打つような働きになるのは「駄目を承知で言うことはとりあえず言っておく」ような茶番の要素を強く感じるのです。

 もちろん、東京に限らず、福岡でもその他地域でも、地元の議連と党本部の見解が異なり、擁立する候補者の人選で揉めるのは政党政治の日常であり、議会制民主主義である限りは必然なのかもしれません。しかしながら、本来問われるべき政策よりも人間模様を前に出し、処分したの抗議だのといった組織内の揉め事が公然化してそっちのほうが話題になるというのは、本来の政治活動からすると意味が乏しいようにも見えますし、文字通りの意味で都民不在、国民不在の政治を体現していると言われても仕方がない状態ではないかと感じます。

 一連の記事を見ながら「早く正常化してね」と思ったものの、よく考えたら前都知事の舛添要一さん(67)が辞職に追い込まれるのどうのって話以降、ろくな状況になってませんでした。

著者プロフィール

ブロガー/個人投資家

やまもといちろう

慶應義塾大学卒業。会社経営の傍ら、作家、ブロガーとしても活躍。著書に『ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」』(宝島社新書)など多数

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