北朝鮮の米大学生監禁だけじゃない?中国でも頻発する非人道的行為

北朝鮮の米大学生監禁だけじゃない?中国でも頻発する非人道的行為

北朝鮮だけでなく中国でも頻発する非人道的行為 (C)孫向文/大洋図書

 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。

 2017年6月19日、北朝鮮で金正恩(33)体制を賛美するメッセージが書かれた掲示物を盗んだ罪として逮捕、拘束されたアメリカ人の大学生が死亡しました。入院時、昏睡状態になっていた大学生は脳に損傷が発見され、北朝鮮当局による薬物投与の可能性が指摘されています。

■北朝鮮に逮捕、監禁されたアメリカ人大学生

 17年6月16日付のニューヨーク・タイムズ紙の報告によると、北朝鮮当局は大学生を釈放した際、「我が国は人道主義だ」というメッセージを国際社会に向けて発信し、彼の行為を「国家転覆罪」と断定して15年の労働教化刑を言い渡したそうです。大学生が死亡したのは危険な薬物を投与したためというアメリカ側の指摘に対し、北朝鮮側は「ウイルス感染したため、睡眠薬を飲ませた」と否定しています。

 現時点では北朝鮮側の主張は否定できませんが、検死の結果、違法薬物投与が判明した場合、北朝鮮では国家ぐるみのテロ行為が行われたということになります。北朝鮮側が、大学生が目撃した情報や拷問を行った事実を否定するために薬物投与を行った可能性が指摘されていますが、同じ共産主義国家である中国では、政治犯に対する拷問、薬物投与が実際に行われています。 

 17年6月20日、中共政府は在中のアメリカ人に対し北朝鮮の観光ツアーに参加しないように呼びかけました。おそらくアメリカ人が再び拉致された場合、中国の旅行会社のイメージダウンになることや巨額の損害賠償を支払う可能性があるためでしょうが、当の中国自身が非人道的行為を行っているのです。

15年7月、中国の人権派弁護士・李和平氏は中共政府の一斉検挙により逮捕されました。2年後に李氏は釈放されたのですが、体はやせほそり、頭は総白髪と逮捕前とは全く異なる、まるで20歳加齢したかのような風貌になってしまいました。李氏の妻はアメリカのメディアのインタビュー上で、監禁時に拷問が行われた事実を隠蔽するため、李氏に対し薬物投与が行われたことを証言しました。

 同じような事例は他にも存在し、李和平氏と同じく人権派弁護士の李シュウ(女の辺に朱の漢字)雲氏、勾洪国氏、任全牛氏、李春富氏、劉星氏らは監禁された時期に謎の薬物を飲まされたと証言しています。

中でも李春富氏の容体は深刻で、現在は精神疾患と同様の症状と診断されています。また、とある人権派弁護士の事務所で働く女子職員たちの証言によると、警察から職務質問された際、下腹部に銃が差し込まれたそうです。彼女たちは強姦されたことに匹敵する精神的打撃を受けました。

 ニューヨーク・タイムズ紙の報告によると、2010年末から2012年にかけて少なくとも12人以上のCIA協力者が中国国内で殺害されたそうです。日本政府には今後中国へ渡航予定の日本人に対し、十分な注意を呼びかけてもらいたいと思います。

著者プロフィール

漫画家

孫向文

中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の33歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。新刊書籍『中国が絶対に日本に勝てない理由』(扶桑社)が発売中。

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