ワイドナショー「宮崎駿監督の引退宣言集」はデマ! ネタツイートをそのまま放送、松本は「7回はひどい」と宮崎批判

『ワイドナショー』で『宮崎駿引退宣言集』を紹介するも、一般人のネタツイートと判明

記事まとめ

  • 『ワイドナショー』は前川前次官の会見を取り上げず、宮崎駿監督の話題を取り上げた
  • 宮崎監督は『風立ちぬ』の公開後、長編に関しては引退すると発表したが今月撤回した
  • 『ワイドナ』は『宮崎駿引退宣言集』を紹介するも、一般人のネタツイートと判明した

ワイドナショー「宮崎駿監督の引退宣言集」はデマ! ネタツイートをそのまま放送、松本は「7回はひどい」と宮崎批判

ワイドナショー「宮崎駿監督の引退宣言集」はデマ! ネタツイートをそのまま放送、松本は「7回はひどい」と宮崎批判

フジテレビ『ワイドナショー』番組ページより

 今週末、『サンデー・ジャポン』(TBS)や『シューイチ』(日本テレビ)など各局の情報番組がこぞって前川喜平文科前次官の会見を取り上げるなか、一切、この問題に触れなかったのが『ワイドナショー』(フジテレビ)。まあ、最近、露骨なまでの安倍応援団ぶりを見せ、森友学園問題のときは徹頭徹尾、コメントするのを避けていた松本人志のこと。おそらく「安倍さんの批判はしたくないし、かといって安倍さんの擁護したらネットがうるさいし」と、前川問題を扱うことをやめてしまったのだろう。

 しかし、問題なのはその代わりに取り上げられた宮崎駿監督のニュースだった。視聴者から「映画監督の宮崎駿さんが引退を撤回して再び映画の制作を始めるというニュースを見ました。皆さんはどう思いますか? 誰のために、いつまで続けるべきだと思いますか?」という質問が寄せられたときのこと。まず、アナウンサーから宮崎監督の引退とその撤回の流れについて紹介された。

 そもそも、宮崎監督は、2013年の『風立ちぬ』の公開後、長編に関しては引退すると発表し、会見まで開いた。しかし、今月、宮崎監督はスタジオジブリの公式サイトで引退撤回を決断し、長編アニメーションの制作を決めたことを報告。それを受けてMCの東野幸治が「失礼ですけど、これちょっとおもしろいですよ」と言いながら紹介したのが、用意されていた「宮崎駿引退宣言集」と書かれたフリップだった。

 アナウンサーが「これまでね、11の作品を監督してきてるんですが、そのうち7回、引退宣言をしている」と紹介すると、松本も「不死鳥やな」と笑いながらツッコミ。そのフリップに書かれていたのが、以下の内容だった。

〈1986年 天空の城ラピュタ 「人生で最高に引退したい気分」
1992年 紅の豚 「アニメはもうおしまい」
1997年 もののけ姫 「100年に1度の決意。これを最後に引退」
2001年 千と千尋の神隠し 「引退してシニアジブリを立ち上げる」
2004年 ハウルの動く城 「ここ数年で最高の辞めどき」
2008年 崖の上のポニョ 「体力的にも本作が最後の長編になるだろう」
2013年 風立ちぬ 「出来は上々で申し分の無い引退のチャンス」〉

 これに加え、2013年の引退会見で口にした「何度もこれまでにやめると言って騒ぎを起こしてきた人間ですが今回は本気です」「次の作品も考えると5年じゃ済まない、6年か、7年か。僕の長編アニメーションの時代はもう終わったんだ...」というセリフを紹介した。

 アナウンサーがこれを読み上げる間にも、松本は「もうアカン、もうアカンわ。信じひん」と口にし、東野は机に突っ伏しながら「ウソばっかりやん」と爆笑。さらに、引退撤回の発表時も「年齢的には今度こそ本当に最後の監督作品になるでしょう」と記されていたことをアナウンサーが口にすると、古市憲寿はうすら笑いを浮かべ、東野は「だーれも信用してませんよ」と発言した。安藤和津がそれだけ毎回出し切ってるっていうことだから、騙され続けようと擁護するも、松本は「でも7回はちょっとひどくない?」とバッサリ。

 当然、ネットでも「宮崎駿監督の引退宣言がおもしろすぎる」と話題になった。しかし、宮崎監督ってこんなに毎回、大々的に引退宣言なんかしてたっけ? たしかに、『千と千尋の神隠し』の完成披露記者会見で「長編はもう無理」といった発言をしていたが、正式なものは引退会見ぐらいだったような......と思いながらネットを見ていると、あるツイートが目に入った。

〈86年ラピュタ「人生で最高に引退したい気分」
92年紅の豚「86年を上回る引退の意思」
97年もののけ姫「100年に1度の引退の決意」
04年ハウル「ここ数年で最高の辞めどき」
13年風立ちぬ「出来は上々で申し分の無い引退のチャンス」〉

 これ、フリップに書いてあったものと同じではないか!? 番組を見た人が面白がってメモ的に残したものかと思いきや、日付は宮崎監督が引退会見をした2013年のもの。そう、実はこれ、宮崎監督が発言したわけではなく、一般人の書いたネタツイートだったのだ。ネタツイートとはその名の通り、ネタやギャグとして作った創作のツイート。今回、そのツイートが丸パクリされたあげく、さも宮崎監督が言ったかのように紹介されていたのだ。

 アナウンサーは、番組のフリップを紹介する際に「いろんな形で公表の仕方は違ったんですが」と前置いているが、一体どこで宮崎監督がこれらの発言をしたというのだろう。ネタツイートを作った本人も放送後に「宮崎駿が言ったセリフではない」とツイートしているが、これくらい少し調べればわかることだ。

 しかし、『ワイドナショー』はそれさえも怠るような番組だったということ。もっともらしい情報番組のフリをしているが、ろくな裏付けもとらず、平気でデマを拡散させるおそまつさには、呆れて物も言えない。あるいは、どうしても加計学園のことを取り上げたくなかった松本の命により、急ごしらえで作ったコーナーだったのかもしれないが、どちらにせよ、こんなやり方ではテレビと世間とのズレは広がるばかりだろう。「ウソばっかり」で「もうアカン、信じひん」と言われるのは、この番組のほうではないか。

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