基準地価、東京は上昇続く 再開発・交通改善のエリアに注目

基準地価、東京は上昇続く 再開発・交通改善のエリアに注目

基準地価、東京は上昇続く 再開発・交通改善のエリアに注目の画像

 土地を取引する時の目安となる「基準地価」が発表されました。東京都内では全域で価格が上昇していて、商業地では再開発地域が、住宅地では交通インフラが充実してきた下町エリアが高く推移する結果となりました。

 2018年の基準地価は、都内1268地点のうち約8割となる1022地点で上昇しました。都内平均では3.7%プラスとなり、6年連続の上昇となりました。

 中央区銀座2丁目の明治屋銀座ビルは1平方メートル当たり4190万円で、13年連続で全国1位の地価となりました。前年に比べ7.7%の上昇です。銀座エリアでは一連の再開発事業が一巡したものの物販などの店舗向け需要は依然として高く、賃料が堅調に推移していることから地価が上昇し続けているといいます。東京都不動産鑑定士協会の浜田哲司理事は「外国人観光客が非常に増えているので、観光客が集まるところ、観光客向けにホテルを建設する動きがあるところ、再開発事業が進展しているところが上位地点に来ているのが特徴」と話します。

 そうした中、商業地の上昇率1位となったのが新宿区の歌舞伎町1丁目です。訪日観光客の増加に加えて、老舗映画館「ミラノ座」の跡地4600平方メートルの敷地に、新宿エリア最大級の高層ビルを建設する計画で、急激に伸びたとみられています。

 100年に1度ともいわれる再開発が進む渋谷駅周辺でも地価が上昇しています。商業地の上昇率上位10地点の中で4地点がランクインしました。周辺エリアではオープンしたばかりの「渋谷ストリーム」などに加え、地上47階・地下7階建てとなるエリア最大級の高層ビル「渋谷スクランブルスクエア」が2019年度の開業予定で建設が進められています。東京都不動産鑑定士協会の浜田さんは「過去にもこれほどの規模の再開発は例を見ない。IT関連企業が集約してきている上、商業施設もでき、引き続き注目のエリア」といいます。

 一方、住宅地では荒川区の西日暮里が都内で最も地価上昇率の高い地点となりました。ここは駅から300メートルほど離れた閑静な住宅街です。近年、地価の上昇傾向が続いている荒川区は、住宅地の上昇率上位10地点のうち、トップ3地点を占めました。10地点にランクインした荒川区の4地点は、周辺に多くの路線が交わる駅があり、常磐線が品川に直通するようになるなど、近年、交通の便が一段と良くなってきたエリアです。東京都不動産鑑定士協会の浜田さんは「共働きが増え、利便性を重視した住宅の取得傾向が進んでいる」としています。荒川区に住む人も「通勤も保育園に行くにも、駅が近くにあるので助かる。いろいろな商店街があり、下町の雰囲気で暮らしやすい。気に入っている」「昔は本当に店がなかったが、最近は商店街も観光地のように多くできて、外国人もすごく多い。だいぶ変わった」「住みやすくて便利。人が良くていい街」などと話しています。

 浜田さんは、今後も都内の地価は「再開発」と「交通の利便性」の2つのキーワードによって進展していくとみています。