コロナ禍で休園中でも元気いっぱい 足立区生物園はベビーラッシュ

 500種類以上の生き物を飼育している東京・足立区にある「足立区生物園」は、緊急事態宣言の延長で臨時休園が続いています。しかし園内はベビーラッシュで、にぎやかな春を迎えています。 体長はおよそ50センチという小さなカンガルーの仲間「パルマワラビー」のおなかから顔をのぞかせているのは、2月14日にお母さんワラビーの“ポケット”=育児嚢(のう)から顔を出し誕生した赤ちゃんです。実は、パルマワラビーは一度「絶滅した」と思われました。1970年にオーストラリアで再び発見されたものの、現在も生息数はほとんど増えておらず、準絶滅危惧種に指定されています。貴重なワラビーの赤ちゃんは今、すくすくと育っています。 パルマワラビーと同じ場所で飼育されている「オオカンガルー」でも赤ちゃんが生まれました。1月8日に初めてお母さんの“ポケット”から顔を出して誕生が確認されました。オオカンガルーの妊娠期間は33日前後といわれています。1グラムほどの重さで生まれた赤ちゃんは、お母さんのポケットの中で乳首に吸い付き、およそ半年をかけて成長します。誕生からおよそ2カ月で、赤ちゃんはポケットの奥に隠れても尻尾と足が出てしまうほど、すっかり大きく育ちました。2月下旬にはポケットから出て自分の足で歩く姿も見られるようになりましたが、お母さんのポケットは温かくてとても居心地がいいのでしょう、まだまだ甘えん坊です。 ところで、ポケットの中で過ごしている間、赤ちゃんの排せつ物はどうしているのでしょうか。実は、お母さんカンガルーは赤ちゃんの排せつを促すため、お尻をなめたりポケットの中が汚れていればなめ取るのだということです。ちなみに、赤ちゃんの排せつ物に害はないということです。<世界最大級の淡水魚・ピラルクーも飼育中> 南米アマゾン川に生息する「ピラルクー」は、最大で体長5メートルまで成長する「世界最大級の淡水魚」です。およそ1億年以上前からほとんど姿が変わっていないため「生きた化石」とも呼ばれています。ピラルクーのうろこは非常に硬く、天敵のピラニアから身を守るために進化したともいわれています。ピラルクーも肉食魚で、食べ方も豪快です。餌を食べる時は周りの水ごと飲み込むため、空気も一緒に口の中に入ってしまいます。この空気がえらから抜ける時、爆発音のような音がするということです。 ピラルクーは呼吸の仕方が特徴的で「えら呼吸と肺呼吸」両方をしています。ピラルクーは普通の淡水魚のようにえら呼吸をするだけでなく、水面に口を出して肺呼吸も行います。ピラルクーが生息するアマゾン川は水温が高く流れも緩やかなため、水中の酸素濃度が低下しやすいことが理由といわれています。ピラルクーには、多くの魚類が持つ“浮力を調整するための器官”=浮袋に、肺の機能も備わっているのです。 足立区生物園の元気いっぱいな動物たちに再会できる日が楽しみですね。