利用者増加中 夜間「往診サービス」の医師に密着

 東京都などで緊急事態宣言が再延長する中、利用が増えている医療サービスがあります。自宅に医師を呼び、診察を受けることができる「往診」です。毎日朝まで対応に当たる医師の奮闘に密着取材しました。



 深夜3時、真っ暗な道でトランクケースを引いて歩くのは往診に向かう医師です。着いた場所は東京都内のマンションです。感染対策のため防護服や手袋を着用して部屋の中へ向かうと、そこで待っていたのは新型コロナウイルスへの感染を心配して往診を頼んだという37歳の男性でした。

 診断の結果、PCR検査を行い、この日の診察は終了しました。この後、薬を出しますが、医師はすぐ家を出て、外で防護服を脱ぎます。薬は直接手渡しせずに処方した薬はドアノブに掛けておくなど、なるべく接触を抑え、部屋に長くとどまらないように気を付けているのです。

 さらに移動中にも新たな依頼の電話がかかってきて、連絡を受けたその日のうちに患者の元へ向かうこともあるといいます。このような突然の依頼にも対応するため、移動する車の中にはさまざまな医療物資が取りそろえられています。対応する医師は「このようなご時世なので、PCR検査や抗原検査キットなども1セットずつに分けて入れてある」といいます。

 この往診サービスを行う「ファストドクター」によると往診利用者は増えていて、東京都内だけでも平均で1日500件以上の依頼を受け、30人から50人ほどの医師で対応しているということです。往診が終わるのはほとんどが早朝で、新型コロナとの闘いの最前線は昼夜を問わず続いています。対応している医師は「大変だが、患者の中には夜で行き場がなく困っている人もいる。そういう人が少しでも安心してもらえれば、それでいいかなと思っている」と使命感を口にしていました。

関連記事(外部サイト)