東京に縄文時代の村を再現しよう 西東京市が「したのや縄文里山プロジェクト」

 縄文時代に1000年近く続いたとされる集落を発掘して体験型の史跡公園として整備しようと、東京・西東京市がプロジェクトを進めています。



 西武東伏見駅近くに位置する西東京市の下野谷遺跡は南関東最大級の集落の跡地です。西東京市は現在、この下野谷遺跡の発掘調査を進めています。下野谷遺跡の集落は大きく東西2つに分かれていて、2015年には保存状態の良い西側の一部が国史跡の指定を受けました。調査を担当する市の学芸員・亀田直美さんは「遺跡は住宅地の中にある。縄文時代の今から4000〜5000年前の"ムラ”の跡が丸ごと地下に保存できている」と説明します。亀田さんによりますと、下野谷遺跡の特徴は「環状集落」という竪穴住居がリング状に並び、中央に広場がある集落が2つ配置されていることです。これまでに見つかっている縄文時代の集落と比べると、極めて大規模で貴重なものだといいます。亀田さんは「ムラと住居の構造が典型的なもので、さらに規模が非常に大きい。南関東最大」といいます。また出土した土器などから、下野谷遺跡の集落は1000年近く続いた可能性が考えられるということです。

 現在行われている発掘調査はひとまず完了し、発掘状況や出土した土器などをレプリカで展示する「復元ゾーン」などを備えた史跡としての整備が9月下旬から始まります。整備費用は市内外からも期待が寄せられていて、クラウドファンディングで集まった470万円が充てられます。亀田さんは「『成長する遺跡』がこの遺跡のコンセプト。やって来た皆さんに"ムラ人”となってもらい、皆さんで楽しんで盛り上げて大きく育てていただきたい。そのためには市民、クラウドファンディングの協力者、講座の聴講者など、多くの人に来てもらい、ここから縄文時代の素晴らしさを発信していけたらと考えている」と話しています。

 西東京市は「したのや縄文里山プロジェクト」として、下野谷遺跡の工事を2023年3月までに完成させる計画です。

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