地下鉄有楽町線の延伸決定 地元の東京・江東区は地域活性化に期待

 東京メトロ有楽町線の豊洲駅から住吉駅までの延伸が決定したことを受け、長年にわたって延伸を望んできた地元の東京・江東区では、地域の活性化に対する期待の声が高まっています。



 3月30日に開かれた江東区議会で、山崎孝明区長は「路線の整備効果を区の発展に最大限結び付けていく」と述べました。区長が整備に向けて決意を示したこの「地下鉄8号線の延伸」は、東京メトロ有楽町線を豊洲駅から住吉駅まで延伸する計画で、3月28日に国土交通大臣が許可を出し、整備が決定しました。建設距離は4.8キロ、総建設費は約2690億円で、開業目標は2030年代半ばです。

 有楽町線が開業した1970年代──今から50年前から地下鉄の「延伸」計画は話が持ち上がっていたといいます。江東区は築地市場の豊洲への移転を受け入れる条件の一つに掲げて東京都の小池知事にも直接要望するなど、実現を求め続けてきました。しかし市場が移転しても延伸は決まらないままで、当時、山崎区長がしびれを切らし「(東京都が)江東区をだまし討ちにしたわけだよね」と苦言を呈する場面も見られました。

 事態が動いたのは2021年7月でした。国土交通省の審議会が「早期に事業化を図るべき」とする答申を示し、東京都と国交省は東京メトロの建設費を補助する方針で合意しました。そして今回の整備決定へとつながりました。計画では住吉−豊洲駅間に有楽町線の新たな駅として東陽町駅を含む3つが設置される予定です。東陽町駅近くに住む人からは「なかなか決まらないんじゃないかという話だったので、決まったのはうれしい」「現在そこまで不便ではないが、東西線がすごく混む。豊洲に行こうと思った時にバスしかないので、便利になると買い物もしやすくなる」といった声が聞かれました。また「行き来が電車でしやすくなるので、人の流れができるのでは」と、交通面だけでなく地域の活性化にも期待が寄せられます。

 山崎区長は「約50年。東京都も国もやっと理解を示してくれた」とした上で「すでに出来上がった街なので野原に造る駅ではない。非常に難しいと思うが、駅ができるということは地域が大きく変貌し、発展していくということ。これから地域の皆さんの意見を聞きながら、街づくりの構想を組み立てていかなければならない」と話します。

 今後は開業に向けて、鉄道の工事とともに沿線の街づくりの構想も進められることになります。

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