ウクライナからの避難民支援に課題 国・東京都・自治体の連携は?

 ウクライナから避難してきた人への支援について、東京都内では自動翻訳機を貸し出す準備をするなど、自治体独自での避難民への支援が始まっています。ただ、こうした支援の輪が広がる中で、課題も浮き彫りになってきています。



 ウクライナからは4月25日現在、720人の人々が避難して来ています。避難民は最初に90日間の「短期滞在」の在留資格が付与され、その後、本人が希望した場合は1年間滞在できる「特定活動」の在留資格に変更できます。在留資格の変更は「滞在できる期間が延長される」だけでなく、仕事に就くことや住民登録、銀行口座の開設などもできるようになります。しかし、この資格への変更をした人は262人にとどまっています(4月24日現在)。

 課題となっているのが避難民支援の"連携”です。東京都内の場合、政府・東京都・各自治体でそれぞれ、支援策を準備しています。政府は、支援を検討している自治体や企業などに情報提供を求め、支援内容を把握し、その内容を基に個別に必要な情報を提供するとしています。政府は本来、司令塔の役割を果たす予定になっています。一方、東京都は相談窓口を設置し、ニーズを聞き取り、住まいや生活のサポートをしています。また、TOKYO MXが東京23区全ての自治体に取材をしたところ、現在、14の区で独自の支援策を用意していることが分かりました。例えば江戸川区では「区の臨時職員」として就労支援を行うほか、区民と同様の生活支援を行うことにしています。

 国の役割を「本来、司令塔の役割を果たす」としたのは、実際にはそれぞれがバラバラに支援を行っているのが現状だからです。ある区の担当者は「独自に知人などを頼って区内に避難した人を把握することは難しく、支援につなげることが難しい」と話し、別の区の担当者は「国や都から連絡がないため、区が独自に支援策をやり過ぎると、その避難民が国や都からの支援を受けられなくなってしまわないか心配になる」という声も聞かれました。

 せっかくの支援が活用されないという状況は早めに改善されることが望まれます。

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