公立中学の部活動 地域移行に向け、東京都が検討会

 中学校の部活動を巡って、東京都が部活動の「地域への移行」に向けた検討委員会を開きました。



 7月27日に開かれた検討委員会には都内の中学校の校長や市・区の教育部門の担当者が出席し、都内の公立中学校の部活動の地域移行に向けて議論しました。スポーツ庁によりますと公立中学校では競技経験のない教員が顧問を務めざるを得ないことや教員が休日にも指導することが求められるなど、教員にとって大きな負担となっています。この日の検討委員会では委員から、部活動の地域移行に向けた課題として、指導員になる専門家の確保が東京23区以外では難しく地域によって差が生じることや、指導を担う団体を誰が運営するのかといった点が指摘されました。

 政府は2025年度末をめどに休日の部活動の拠点を地域へと移す方針を示していて、東京都は今後も委員会で議論し、今年度中に地域移行に向けた方向性を示す方針です。

<地域移行へ "持続可能な”部活動を議論>

 今回の検討会は公立中学校の部活動の将来を話し合うものです。現在の学校での部活動が抱える課題を見てみます。

 生徒側と教員側、それぞれに課題があります。まず生徒側では、例えば近年の少子化の影響でサッカー部の部員が足りずに廃部になってしまっていて、通っている学校にサッカー部がないという事例も発生しています。一方、教師側にとっての課題は、以前から言われてきたものですが、例えば学生時代に野球をしてきたのにバレーボール部の顧問を任されたり、土日に大会などの引率で休みがつぶれても手当が少なかったりと、部活動の顧問を負担に感じて、結果的に教師を辞めてしまう可能性が指摘されています。

 こうした課題を解消するため、東京都は部活動を学校から切り離し、地域で行えないか検討をしています。ただ、部活動の地域への移行にも課題があるようです。

 学校単位で行うことを前提にさまざまな制度が決まっている部活動では、クリアしなければならない課題もあります。例えば、活動場所の確保、校外での部活動中にけがをした場合の責任の所在、さらには、地域チームは大会への出場が認められるのか、といった課題が挙げられています。また、検討会で指摘されたのが「自分の学生時代は部活は学校でするのが当たり前だった」という考えを持っている保護者の理解を得ることが重要だということです。

 国際ジャーナリストのモーリー・ロバートソンさんに、日本の部活動の問題点や未来について話を聞きました。動画でご覧ください。一生ものの仲間づくりや勉強だけでは学べないものも得られる部活動について、ぜひ魅力的で実りある検討がなされることを願います。

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