夏祭り中止+物価高騰で 苦境の「お祭り用品」の問屋には“変化”も…

 この夏、新型コロナウイルス感染症に加えて物価高の影響で、お祭り用品を取り扱う問屋は経営に苦しんでいます。



 金魚すくいの「ポイ」やスーパーボール、膨らませる前の「ヨーヨー釣りの風船」など、お祭りでおなじみの商品が並ぶのは、東京・八王子市にある祭り・パーティー用品を扱う問屋「ヤマギシ」です。店ではお祭りで使われるものから花火や駄菓子まで、幅広く取り扱っています。

 本来であれば1年の中で一番忙しくなるはずのこの時季ですが、今年の売り上げはコロナ前の6割から7割程度にとどまっているといいます。ヤマギシの松田朝子さんは「今年は少し規制も緩くなって祭り用品の売り上げを見込んでいたが、感染拡大してしまったことで伸び悩んでいる」と話しました。

 さらにコロナだけでなく、続く物価高が追い打ちを掛けています。連日、メーカーからは値上げの打診が届いていて、店では値上げするタイミングを検討しています。松田さんは「売っている商品の単価が10円とか50円とかの商品なので、そこを値上げするのはとても心苦しい。毎回値上げをするのは難しい」と話します。そして「かつかつの利益をちょっとずつ減らしてという調整になっている」と悩みを語りました。

 苦しい状況が続く中、店にはある変化が起きています。それは、店を訪れる「一般客」が増えてきたことです。松田さんは「お祭り自体がなくなってしまったところで、保護者の皆さんも『いい夏休みにしてあげたい』『いい思い出を作りたい』とできる範囲で、例えば家庭用の小さなプールにスーパーボールを入れ、ポイを使ってボールすくいをしたりして楽しんでいるようだ」と話します。

 店ではこれまで1セット12個入りで販売していた夏祭り用のコップやお面を個人でも購入しやすいように小分けで売るなど、販売方法を変えて対応しています。コロナに加え物価高というダブルパンチの中、時代で変わるニーズを捉え、問屋の工夫が続いています。

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