台風被害 小池都知事が被災地視察“命の道路”早期復旧へ

 台風19号の影響で道路が崩落して一部の集落が孤立している東京・多摩地域を、東京都の小池知事が10月16日、視察しました。 小池知事がまず訪れたのは奥多摩町です。町内の日原地区につながる唯一の道路が通行できなくなり、48世帯・82人が孤立した状態が続いています。道路の復旧には数カ月かかる見通しです。また、水道管が山道の崩落とともに全壊したことから、町ではおよそ2600戸が断水となっていて、知事は復旧の見通しなどを確認しました。その後、孤立集落へと向かった知事は、住民から不足しているものや健康状態、課題などの聞き取りを行いました。 一方、奥多摩町の隣にある日の出町の大久野地区では、川沿いの道路が大きく崩れ、特別養護老人ホームの入居者を含め、およそ400人が孤立しています。この地を訪れた知事に、地元の自治会長は「ここは車社会。この道が1本でも通れなくなると、みんながパンクしちゃう」と訴えました。町の人にとっては命綱ともいえる道路の崩落に、小池知事は東京都として、台風の被害を受けた道路を早急に整備していく考えを示しました。<小池知事、アメリカ出張を中止 台風被害の陣頭指揮を優先> 台風の被害を受け、小池知事は23日から予定していたアメリカへの出張を中止したことが分かりました。都内にとどまり、復旧支援などに当たる考えです。<高尾山に爪痕 紅葉シーズン直前なのに…> 都内有数の観光スポット・高尾山にも台風による被害が出ています。土砂崩れや倒木の影響で、一部のルートで通行止めが続いています。 高尾山のある八王子市では、台風19号が都内を襲った11日から12日にかけて24時間で409ミリと、観測史上最も多い雨が降りました。市内を流れる複数の川が氾濫したため、15日の時点で八王子市が把握しているだけでも床上浸水が24件、床下浸水が45件となっています。 この記録的な大雨は、高尾山にも無残な傷痕を残しました。山道脇の斜面は大きく崩れ、山中には何本も大きな倒木が残っています。高尾山では現在、倒木や土砂崩れの影響で一部のルートが使えなくなっています。東京都によりますと、登山道の倒木はかなりの数で、復旧のめどは立っていません。 高尾山の紅葉の見頃は11月中旬から始まり、12月上旬まで続くということです。<氾濫の多摩川周辺 片付けに追われる「営業再開いつ…」> 被害は東京23区にも広がっています。多摩川周辺では住民らが片付けに追われています。大田区と世田谷区では復旧に向けて、罹災(りさい)証明書の受け付けも始まっています。 大田区田園調布では床上浸水538件の被害が出ました。氾濫した多摩川から多くの水が店内に流れ込んだ中華料理店では丼に泥が付き、厨房(ちゅうぼう)の掃除は手つかずのままです。大田区は15日から区役所などで罹災証明の受け付けを始めています。また、保健師などで構成したチームを派遣して、住民からの要望を受けているということです。 一方、世田谷区では多摩川が氾濫し、河川沿いの住宅や病院など建物の浸水被害が44件確認されています。発生から4日がたった今も復旧作業が続く中、世田谷区は罹災証明書の発行を急いでいます。区によりますと、罹災証明は職員が現地調査して判定をしますが、被害が大きい玉堤地区はスマートフォンなどで撮影した写真で被害が証明されれば発行されるということです。<台東区 避難所「受け入れ拒否」で区長謝罪> 台風19号が甚大な被害をもたらす中、避難所を巡って自治体のトップが謝罪する事態に発展しています。 12日、台東区内の自主避難所を訪れたホームレスの男性2人に対して職員が住所を聞いたところ、男性が「住所がない」と答えたため、職員は「避難所は区民が対象で、それ以外の人は受け入れられない」として、利用を断ったということです。これについて、台東区の服部区長は「対応が不十分で、避難できなかった方がおられたことについて、大変申し訳ありませんでした」とコメントを発表しました。