一生に一度の「成人式」 東京都内で取りやめ相次ぐ

 本来であれば“一生に一度の思い出”をつくる日になるはずの「成人式」も、新型コロナウイルスが影を落としています。東京都内で成人式の開催を取りやめる動きが相次いでいます。 二十歳を祝う“人生で一度だけの大切な日”=成人式をどうするか、都内の自治体でも判断が分かれています。都内の区市町村の成人式への対応を調べると、多いのが「中止」の判断です。全62区市町村のうち、半分近くの30自治体が「新成人を会場に入れての開催はしない」と表明しています(2021年1月5日午後7時現在。TOKYO MXまとめ)。やはり、コロナ禍の開催は難しいと判断したようです。政府が緊急事態宣言を検討していることが明らかになり、多くの自治体が中止を決断しました。中止の決定は相次ぎ、1月5日夜になって「開催中止」のプレスリリースを送ってきた自治体もありました。開催を期待する声も多かったはずで、自治体も断腸の思いだったようです。 都内15自治体が現在も開催するか中止するか検討を続けています。一方、開催を決めた自治体もあります。島しょ部の7つの自治体は「すでに開催済み」または「開催する方針」です。23区内でも新宿区・品川区・中野区・杉並区・江戸川区が開催することを表明しています。また、渋谷区は開催する方向で検討を進めています。 「大切な思い出のため、なんとか開催したい」という思いに対し、重要となってくるのが新型コロナの感染対策です。新宿区は新成人同士のソーシャルディスタンスの確保と会場の換気を十分に行うため、式典会場を変更しました。今年の会場となる新宿住友ビルの三角広場は、例年の会場として使っている区内ホテルの2倍の広さです。また、渋谷区は去年は1回でやっていた成人式を2部制にして開催することを検討しています。会場はラインキューブシブヤですが、2000人規模の会場に1回当たり350人に人数を絞って行う予定です。席は固定され、席の移動は禁止します。渋谷区の担当者は「一番は新成人をお祝いしたいということ。緊急事態宣言などさまざまな状況だが、新型コロナの感染予防を十分に講じた上で新成人をお祝いしたいという気持ちで開催する。コロナ禍で大変だった新成人に喜んでもらえるよう企画を考えている」と、開催に向けた思いを話してくれました。 中止のため、残念ながら参加できない人はオンラインなど別の工夫で成人式を楽しむ方法があるかもしれません。また、成人式が開催される自治体で参加できる新成人の皆さんは、なんとか開催にこぎ着けようと努力した人々の思いに応え、楽しみながらもしっかりとした対策をして、大人としての責任と自覚を持って自分の行動を律してほしいものです。