学生アルバイトでも50万円給付。新型コロナ禍で困っている人は「休業支援金」を使おう

学生アルバイトでも50万円給付。新型コロナ禍で困っている人は「休業支援金」を使おう

画像はイメージ(adobe stock)

◆大企業で働く人も申請できるように

 パート・アルバイトの多くがシフトや労働時間削減の被害を受けているにもかかわらず、そのほとんどが休業手当を受け取れていない。しかし休業支援金を知らない人が非常に多い。これは非常にもったいないことである。

 これまでは中小企業の労働者しか使えなかったが、2月26日から大企業のシフト制労働者の申請受付も始まり利用対象は拡大している。労働日数が減っている、労働時間が減っているという労働者は、積極的に休業支援金を使うべきだろう。

◆休業支援金制度を使って50万円入りました…学生アルバイトの事例

 2月末、2020年12月に休業支援金の申請をした学生アルバイトAさんから「休業支援金が支給されました」と連絡が入った。「どのくらい入ってた?」と聞くと、「50万円以上入ってました。助かりました」とのこと。

 Aさんは月8万円程度の収入をアルバイトで稼いでいたが、2020年3月から現在までシフトが0となっていた。会社から休業手当も支払われずに困っていたAさんは、6月に休業支援金制度が創設されたことを受けて、会社に「休業支援金を申請したい」と申し出た。

 休業支援金制度は、企業から休業手当をもらっていない労働者が、国に直接申請することで受け取れる給付金である。休業前にもらっていた賃金の8割を受け取ることができ、Aさんの場合、月7万円程度を受け取れる計算となる。

 Aさんの申し出を受けた会社は申請に協力しようとしなかったものの、会社の協力がない場合でも休業支援金の受給は可能だ。Aさんと青年ユニオンは書類作成を一緒に行い、12月に申請をした。その際には企業からの協力を得られていないものの、休業支援金受給資格を有する旨説明する文書を添付して申請をした。その結果、2021年2月に無事支給されたのである。4月から11月で合計約50万円となる。現在2回目の申請を行おうとしているところだ。

◆収入が減少した人は休業支援金制度を利用しよう

 休業支援金はあまり周知が進んでいないが、非常に水準の高い制度だ。

給付される金額が高い

 休業支援金は休業前賃金の8割を受け取ることができる。算定方法は、休業に入る前の6か月間のうち、月収の高かった3か月間を選んで、その3か月間の給与総額を暦日数で割った金額の8割というものである。これが1日当たりの支援金額となる。

 給付日数は、休業期間から就労した日数を引いた日数であるが、就労が4時間未満の日には半日分の支援金が支払われる。例えば、2020年4月いっぱいを休業期間として、1日も働かなかった場合には30日分の支援金が支払われる。あるいは、4月いっぱいを休業期間として、その間、5日働き、そのうち3日は6時間、2日は3時間働いたとすると、3日分は支援金が出ないが、2日分は半日分が支払われるため、26日分の支援金が支払われることになる。

 例えば月20万円稼いでいた人の1日当たりの支給金額は、20万円×3か月÷90日×0.8=5334円であり、4月いっぱい休業ということになれば、16万円110円受け取ることができる。

労働日数や労働時間の削減でも利用できる

 休業支援金は、「1か月間シフトが0になりました」というケースで使えることはもちろんだが、「1か月の労働日数が0にはなっていないが減ってしまった」「1日当たりの労働時間が減ってしまった」というケースでも利用可能だ。

企業協力がなくても受給できる

 原則として休業支援金の申請の際には、企業に「事業主記入欄」を埋めてもらうこととなっているが、こうした協力を拒む企業が多数存在する。そのため厚生労働省は、2020年10月30日に、企業協力が得られない場合でも受給を可能にした。

◆ユニオンが休業支援金申請でできること

 筆者が事務局次長を務める首都圏青年ユニオンは、制度創設時から休業支援金の相談を受け付け、申請の支援をしてきた。電話口で必要な情報を提供することはもちろん、申請に協力するよう企業に要求・交渉したり、事務所で一緒に書類を作成するといった支援をしている。企業からの協力を得られないケースについては、この案件が休業支援金の対象になる旨の説明文を一緒に作成し、添付して申請している。

 日本語講師をしているBさんは、新型コロナ禍で日本語研修がなくなってしまったことで仕事がなくなっていたため休業支援金の申請をしたが、企業が「業務委託契約であり休業支援金の対象ではない」と主張したため不支給決定が出てしまった。

 しかし過去に有給休暇の取得実績があったり、契約書上も労働者として扱われているなど業務委託契約ではなく労働契約であることは明白であった。Bさんはユニオンと一緒に書類を作成し、説明文を添付して申請したところ、無事先月支給決定がなされた。今後2回目の申請をする予定であるが、ユニオンが休業支援金受給において大きな役割を果たしうることがわかるだろう。休業支援金の申請で困っていたり、不支給決定が出てしまったという方は、ユニオンに相談してみてはいかがだろうか。

<文/栗原耕平>

【栗原耕平】

1995年8月15日生まれ。2000年に結成された労働組合、首都圏青年ユニオンの事務局次長として労働問題に取り組んでいる。

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