10月から始まる消費増税、9割が「家計に影響する」と回答。どんなことに気をつければいい?

10月から始まる消費増税、9割が「家計に影響する」と回答。どんなことに気をつければいい?

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 今年10月1日から、消費税が10%に上がる。

 だが、平均年収が下がる中での増税に不安を抱く人は多い。楽天が8月上旬に発表した「消費増税に関する意識調査」によると、「消費増税に不安がある」と答えた人は75%。「家計に増税の影響がある」は92.7%に上る。

 消費増税ではどのようなことが変わるのか。また、消費者として賢く乗り切るためにはどうすればよいのだろうか。楽天の調査を監修した、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんからのアドバイスも合わせて紹介する。

◆軽減税率制度って、なに?

 今回の増税では、「軽減税率制度」が適用される。

 軽減税率制度とは、商品によって税率を8%に据え置く、というもの。消費税は年収に関係なく課せられる税金のため、所得が低い人ほど影響が大きくなる。そのため、一部の商品の税率を抑え、配慮しようというわけだ。

 対象は一部の飲料・食料品。お肉やお米、パンといった食材は8%に据え置き。一方で、ビールやワイン、みりんなどのお酒は10%が課税される。

 料理や惣菜の場合、内食か外食かで税率が変わるので注意が必要だ。たとえば、コンビニで弁当を買う場合、イートインで食べると10%だが、持ち帰りだと8%が適用される。

◆外食や飲み会が多い人は、出費を抑える工夫を

 食費のうち、外食やお酒の割合が高い人ほど家計への影響が大きくなる。風呂内さんの監修のもとでつくられた「増税シミュレーター」で、支出金額の変化を見てみよう。

 2019年の単身世帯の食費平均額は、月に44,606円(外食:16,914円、酒類:1,988円を含む)だ。このケースでは、消費増税後は年間4200円が余計にかかることになる。

 ただ、これはあくまで平均値での計算だ。友人や仕事関係の付き合いが盛んで、外食や飲み会に行く機会が多い人は支出が膨らむため、支出の見直しが求めらる。

 消費増税後の食費について風呂内さんは、

「『食費は手取り収入の15%程度におさえる』などの目安をつくるといいと思います。お酒や外食は軽減税率対象外なので、税率は10%です。惣菜の持ち帰りなどを含め、できるだけ家で食べることを心がけると良いでしょう」

とアドバイスしている。

◆認知レベルに課題「軽減税率制度の項目を知っている」は3割届かず

 商品によって税率が異なるので、実際に買い物をする際には戸惑うことがありそうだ。税率が紛らわしい商品をいくつか紹介しよう。

 飲料では、医薬品または医薬部外品に分類される栄養ドリンクは10%だが、清涼飲料水であるエナジードリンクは8%となる。

 食品とおもちゃ、花とスイーツなど、モノと食品がセットで売られる「一体型商品」はどうなるのか。販売価格が税抜き一万円以下で、食品としての価値が3分の2以上であれば8%だが、そうでなければ10%になる。

 ほかには、新聞にも注意が必要だ。コンビニや駅の売店で買うと10%が課税されるが、定期購読する場合には8%(週2回以上刊行のものに限る)となる。電子版での閲読は軽減税率の対象外のため、10%だ。

 このように、軽減税率制度では税率の把握がちょっと面倒だ。加えて、初めて採用される制度ということもあり、認知には課題が残る。

 冒頭で紹介した楽天の調査結果では、「増税についてのどれくらい認知しているか」の質問に対する回答は「消費税が2019年10月に増税することを知っている」が81.8%で最も多かった。「一部の商品に適用される『軽減税率制度』 が始まることを知っている」(60.7%)は6割まで落ち込む。

 さらに、「『軽減税率制度』の対象になる商品はどんなものか知っている」(27.1%)にいたっては、3割にも届かない。「家計に影響すると思う支出項目」のトップに「食料」(74.1%)が挙がっていることからも、認知が広がっていない現状がうかがえる。

◆ポイント還元があるキャッシュレス決済はお得!?

 2014年の消費増税時には、税率が上がる前にモノを買おうとかけこみ需要があった。今回も同様の動きが予想されるが、風呂内さんは「安易な買い物を防ごう」と呼びかける。8%のうちに購入しようと、不要なものを買ってはかえって損をするためだ。

「宝石や高級時計、化粧品など、長く使えて価格が安定したものがおすすめです。また例年10月は、白物家電の新モデル発売時期と重なる場合があるため、増税前にあたる7〜9月は、旧モデルを安く購入できることもあると思います」(風呂内さん)

 また、買い物をする際には「商品の出荷日」を意識しよう。消費税率は出荷日を基準に変わるので、注文を9月30日以前に行ったとしても、出荷が10月1日以降では10%が課税される。

 そのほか、消費者として覚えておきたいのが、クレカや電子マネーといった「キャッシュレス決済」をするとポイント還元されることだ。政府は消費増税による消費活動の低迷を懸念して、「キャッシュレス・消費者還元事業」を10月から2020年6月まで期間限定で実施する。

 加盟店でキャッシュレス決済すると、2%もしくは5%のポイント還元が得られる、というものだ。キャッシュレスには賛否があるが、風呂内さんは「明細が出るので、自分が何にどれだけ使っているかを把握できるので、家計の把握につながる」とメリットを話してくれた。

 増税まであと1か月。税金が上がるので前向きになれないのは仕方ないが、軽減税率制度やキャッシュレス決済によるポイント還元もある。それらの制度を活用して、うまくつきあっていこう。

【取材協力/風呂内亜矢】

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP? 認定者、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー。

家計管理術や共通ポイントに詳しく、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く活躍中。著書に「超ど素人がはじめる資産運用」(翔泳社)、「ケチケチせずに「お金が貯まる法」見つけました!」(王様文庫)ほか。

【薗部雄一】

1歳の男の子を持つパパライター。妻の産後うつをきっかけに働き方を見直し、子育てや働き方をテーマにした記事を多数書いている。

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