夏休み明けにモチベーションが急降下……9月病の原因と対策

夏休み明けにモチベーションが急降下……9月病の原因と対策

photo via Pexels

 5月病は多くの人がご存知だと思うが、9月病のことを知っている人はまだ少ない。もし、あなたが「焦燥感」「無力感」を感じている場合は、9月病の可能性がある。

◆日照時間が心に影響

 そもそも、9月はさまざまな業界で“呪われた月”だと考えられている。証券市場では9月は最悪の月と言われており、映画業界では9月は新作映画でよい成績を出さないと考えられている。長期休暇が明けたあとの9月は、精神的に危険な月なのだ。

 9月病が起きるのには下記の2つの原因があると考えられる。

1:季節の変化

 9月になると日照時間が短くなるため、人間が太陽光を浴びれる時間が減る。人間は太陽光を浴びると脳内でセロトニンという物質が分泌され、自律神経を整えて、心をポジティブにさせる。別名「幸せホルモン」と呼ばれている。

 9月の日照時間の減少は、脳内のセロトニン(幸せホルモン)の分泌量が減ってしまうことで、その結果、これまでよりも幸せ感の減少を感じて、憂鬱な気持ちになってしまう。

 室内でずっと作業をするSEのような職業の人は、太陽光を浴びる時間が普通の人よりも少ないので、お昼ご飯をデスクで済ますのではなく、外に出て太陽光を浴びるようにしたほうがいい。

◆仕事を始めるのにも気力が必要

2:長期休暇によるコンフォートゾーンの変化

 「コンフォートゾーン」とは、自分の習慣や行動において、快適さを感じる範囲のことを意味する。人間には、現状維持を好む傾向があり、このコンフォートゾーンから出るには気力が必要だ。「これから、毎晩5km走ろう!」「これから、毎日1時間読書をしよう」と思っても続けづらいのは、それが今のコンフォートゾーンの外側の行為だからだ。

 夏休みのような長期休暇のなかで、仕事をしている日々とは違う日常を生活してると、より快適なほう、より楽しいほうへとコンフォートゾーンが狭くなったり、移動したりする。

 そして、コンフォートゾーンが再構築されたところで、長期休暇が終わって仕事が始まることで、長期休暇の前では当たり前だった毎日でも、コンフォートゾーンが移動していることで、仕事を始めるときには精神的な気力が必要となる。その気力が必要な毎日が、人の心をすり減らしてしまって、憂鬱な気持ちを引き起こすようになるのだ。

 上記2つが、9月病を引き起こす原因だと考えられる。

◆目標は少しずつクリアできるものに

 では、長期休暇が終わってしまった今、9月病の対策として何をしたらいいのか? 次のようなものが挙げられる。

◆成功体験を積む

 休み明けに限らず、仕事をするうえで自分のモチベーションを加速させるには、仕事で成功を積み重ねることが重要だ。「ロケットは最初に打ち上げるときに1番エネルギーが必要」というたとえを出す人が多いが、それを信じていると、なかなか重い腰が上がらなくなってしまうため逆効果だ。

 あなたはロケットではなく、ボールだと考えてほしい。転がり続けるボールに少しずつ力を加えていって、どんどんボールを加速させていくように、小さい成功を積み重ねて少しずつ自分の推進力を上げていくのだ。

 重要なのは、小さな成功を積み重ねることだ。自分が達成できる目標を設定して、毎日達成していくのだ。自分がどれくらい目標を達成できているか可視化することで、自己効力感を高めていく。

 一か月や半月かけて達成する目標よりも、その日で達成できる目標を設定して毎日チェックするのだ。ボールは空気抵抗で転がる速度が落ちていくように、随時、推進力を与えないと速度が落ちていく。

◆食材選びも重要

◆太陽を浴びる

 夏休みの間に外出することが多く、休みが終わって室内がメインの仕事に戻った場合は、太陽を浴びる時間が減ってしまうため、セロトニンの分泌量が急激に減ってしまう。なので、お昼ご飯だったり、短い休憩時間に外に出るようにして、太陽を浴びるようにしてほしい。

 または、最低限窓の近くで太陽を浴びるなど、「幸せホルモン」を分泌させる習慣を作って、季節の変化に合わせてちょっとずつ「幸せホルモン」の減少を緩やかにして体を慣らしていくのだ。

 急に「幸せホルモン」の分泌が減るから、脳がそのギャップにビックリしてしまうので、緩やかに減るように太陽に浴びる時間を作るのだ。

 または、牛肉や豚肉、チーズ、青魚など、トリプトファンというセロトニンを作り出す栄養を摂取するのも効果的だ。トリプトファンは多く摂取しすぎると、肝臓に障害が出る可能性があるようだ。サプリメントを摂取している人は十分注意する必要があるのだが、どんな栄養素も「摂取しすぎる」と、無駄になったり人体に悪影響を与えることがあるのを忘れてはならない。

 休み明けは、どうしてもモチベーションが上がりづらいのは多くの人が体験していることだろう。もし症状が重いときは、専門の病院に行くことをオススメするが、まだ症状が軽い場合には、ここで紹介した方法で対策してみてはどうだろう。

【参考文献】

“Why People Say September Is the Worst Month for Investing”

“The PopMatters Summer Movie Preview - August 2013”

『実は医師に多い?「うつ」は食事で改善できる!』DtoDコンシェルジュ

【山本マサヤ】

心理戦略コンサルタント。MENSA会員。心理学を使って「人・企業の可能性を広げる」ためのコンサルティングやセミナーを各所で開催。これまで数百人に対して仕事やプライベートで使える心理学のテクニックについてレクチャーしてきた。また、メンタリズムという心理学とマジックを融合した心理誘導や読心術のエンターテインメントショーも行う。クラウドワークスの「トップランナー100人」、Amebaが認定する芸能人・著名インフルエンサー100人に選出。●公式ホームページ ●Twitter:@3m_masaya ●Instagram:@masaya_mentalist

関連記事(外部サイト)