実は簡単なものばかり。成功者への研究・調査で明らかになった「夢を叶える7つの方法」

実は簡単なものばかり。成功者への研究・調査で明らかになった「夢を叶える7つの方法」

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 あなたの夢は何ですか……? こう訊かれて、即答できる人は意外に少ないのではないかと思います。ただ、例えば、どんな仕事でもできるとしたらこんな仕事をしてみたいとか、こんなことに挑戦してみたい、という漠然とした夢はある人もいらっしゃるのではないでしょうか。

◆夢を叶える7つの方法

 自己啓発の世界では、この「夢を叶える方法」についてさまざまな研究がされており、そのうちの幾つかは科学的・統計的にも実証されているものです。

本日は、この「夢を叶える方法」について見ていきたいと思います。

 

◆「とにかく時間と労力をかける」

 

 まず初めにご紹介するのは「1万時間の法則」と言われているセオリーです。マルコム・グラッドウェルの著書『天才!成功する人々の法則』(講談社)で紹介され、有名になったので、ご存知の方も多いのではないかと思います。

 1万時間の法則とは、「どんな業界であっても、世界レベルに通用する人間になるには、おおよそ1万時間の練習・習熟が必要である」とされている経験則です。

 その根拠としてグラッドウェルは、次のような研究結果を明らかにしています。それは、ベルリン音楽アカデミーで学ぶバイオリニストを、「@世界レベルになれそうなグループ」「A『優秀』レベルにはなれそうなグル―プ」「Bプロにはなれなそうなグループ」の3つにわけて、今までに費やした練習時間を調べたところ、@のグループはおよそ1万時間を超え、Aグループは約8千時間、Bグループは約4千時間であった、というものです。

 この法則自体は批判も多く、「1万時間」という絶対値に果たしてどこまで意味があるのかという点は研究者の間でも議論がわかれるところですが、成功者に関するその他の研究結果においても、「時間と労力をかける」という点は共通するものが多く、「時間と労力をかけるほど夢が叶いやすい」という因果関係自体は妥当性があると考えられます。

◆「諦めずに粘り強くやる」

 次にご紹介するのは「GRIT」という概念です。これは通常「やり抜く力」というような意味合いで使われますが、『やり抜く力 GRIT』(ダイヤモンド社)のなかで著者のアンジェラ・ダックワースは、歴史的偉人や偉業を成し遂げた著名人などの特徴を調査したところ、共通要素として「努力を継続する力」や「諦めずに取り組むこと」「粘り強さ・根気強さ」などが挙げられることを明かしています。

 これは「1万時間の法則」の別の側面と言えるかもしれません。ことに芸術分野やスポーツなどはその練習時間の長さと技術的進歩は比例していくでしょう。それはビジネスにおいても同じことが言えますし、粘り強く続けていればビッグチャンスに恵まれる可能性があります。そうして、一気に夢が花開くことが出てくるのです。

◆モチベーションを保つには愛が必要

◆「大好きなことに取り組む」

 では、何でもかんでも時間をかけ、諦めずにやり続けていれば夢は叶うということなのでしょうか? 答えはNOです。時間や労力をかける対象は、あなたの「大好きなこと」である必要があります。

 例えば、500人以上の成功者たちにインタビューをしたリチャード・セント・ジョンは、彼らの成功要因のひとつとして「情熱を注げることをやる」という点を挙げていますし、億万長者を対象に大規模調査を実施したトマス・J・スタンリー教授は、彼ら億万長者たちが「心から愛着を覚える職業を選んでいる」ことを指摘しています。

 そう、夢を叶えるには、そもそもその「夢」自体が、自分の大好きなことである必要があるのです。これは一見、耳障りの良い戯言のように聞こえるかもしれませんが、非常に大事なポイントです。何故なら、「大好きなこと」でなければ、時間と労力をかけることも難しいでしょうし、モチベーション高く諦めずに続けることも困難であるからです。

◆“言霊”の効果も実験で立証

◆「社会的意義があることをする」

 では、「大好きなこと」なら何でもいいのでしょうか? これも答えはNOです。

 

 これまで私は、セミナーや個人コンサルティングを通じてさまざまな人のご相談に乗ってきましたが、「今やっている仕事は向いているし楽しい。けれども何か物足りない」という方が驚くほど多くいらっしゃいます。

 

 つまり「好きなこと」だけでは「夢」を定義することは難しいのです。ではここに欠けている視点とは何でしょうか? それは「社会的意義」という視点です。「夢」という作品を紡ぎ上げる、縦糸が「大好きなこと」だとしたら、「社会的意義があること」が横糸に相当します。

 500人以上の永続的な成功を収めている人を研究した『ビジョナリーピープル』(英治出版)のなかで、著者のジェリー・ポラス教授らは、彼らが「世界を良くしよう」という「大義」を持っていることを指摘していますし、。300人以上の高い業績を残した人を研究したチャールズ・ガーフィールド博士はその著書『成功者たち』(平凡社)のなかで、彼らは動機づけとなる「使命感」を持っていることを明らかにしています。この「大義」や「使命感」こそ、「社会的意義」に相当します。

 人間は本質的に社会的な動物です。大好きなことに取り組むうちにそれだけでは満足できなくなり、その社会的意義を求めるようになります。

あなたはどんな人の力になりたいですか? その人たちをどのように助けたいですか? こうした問いは、あなたが本当に「意義がある」と思っていること、すなわち「夢」のひとつの形を探り出してくれます。

◆「夢を何度も言葉にする」

 これは決して抽象的な意味ではありません。さまざまな願望達成手法のほとんどが、「目標を紙に書く」「目標を言葉にして唱える」ということを勧めています。

 実際に、アメリカのドミニカン大学で行なわれた目標達成に関する実験では、「目標をただ思っている」だけの学生と、「目標を紙に書いた」学生とでは、その目標の達成率は18%もの差がありました。ただ「目標を紙に書く」だけで、その達成率を飛躍的に高めることができるのです。

 これは何故でしょうか?これには色々な理由付けができますが、最もシンプルな説明は「目標をリマインドできるから」ということです。人間は非常に忘れっぽい動物なので、遠い夢よりも目の前の仕事や、明日のランチの約束や、週末のゴルフのことで頭がいっぱいになってしまいます。結果として、夢を叶えるための行動がおろそかになってしまうのです。

 しかしながら夢を言葉にしているだけで、これを防止することができます。早い話、常に野球のことを考えている野球少年と、練習のときしか野球のことを考えない少年を比べたら、どちらが野球選手になれる確率が高いか、という話です。当然、前者であることは言うまでもないでしょう。

◆「夢」を「目標」に転換する

◆「達成のための計画を立てる」

 もちろん、夢を言葉にして唱えていれば自動的に叶うほど簡単ではありません。

 夢に近づいていくためには、そのための計画を立てて、できることから実行するという姿勢が肝要です。この「計画を立てる」ということが重要で、具体的な計画を立てると、ぼんやりとした「夢」が急に現実感のある「目標」に意識が変わり、行動するためのモチベーションが湧いてきます。

 この「計画」の内容は、ある程度見当違いのものでもOKです。極論を言うと、この「計画策定」というステップは自分を行動に駆り立てるための起爆剤になりさえすればいいのです。

 何もしなければ何も始まりません。しかしながら夢に向かって1歩踏み出すと、様々な情報や経験が手に入ります。それらをもとに、正しい方向性に修正しつつ、また新しい一歩を踏み出すことができます。こうして一歩一歩、夢に近づいていくことができるのです。

 EQなどを研究しているリチャード・ボヤツィス教授は、ある作業の準備をすると前頭前野(人間を行動に駆り立てる部分)が覚醒するため、新しい行動を取り入れる際は、その道筋を事前に意識しておくことが重要だとしています。

◆周りの力も味方につける

◆「難易度を下げて始める」

 先日の記事に書いたように、目標達成の最大のコツのひとつは、とにかく「難易度を下げる」ことです。いきなり大きな壁を登ろうとするから、努力が続かないのです。

 英国ハートフォードシャー大学のリチャード・ワイズマン教授は、その著書『その科学が成功を決める』(文藝春秋)のなかで、目標達成に関する実験を行なった結果、達成した人は「大きな目標を小さな目標に落とし込んでいた」という事実を明らかにしています。

 考え方は、「困難は分割せよ」という言葉と同じですが、実際の行動を考えたときに、大きな目標を小さな目標に落とし込み、難易度を下げるにはどうしたらいいのか、わりと悩ましい場面も多いことでしょう。

 具体的な行動としてお勧めなのは、「仲のいい友人に協力を依頼する」ことです。ある業界に興味があるとしたら、その業界に知人がいないか訊いてみてはどうでしょうか。ある作品を世に出したいとしたら、その作品を見せて感想をもらってはいかがでしょうか。あるスポーツに挑戦するとしたら、お勧めのスポーツ教室を知らないか訊いてみてはどうでしょうか。

◆実は簡単な夢を叶える方法

 以上が夢を叶える方法ですが、いかがでしたでしょうか。きっとあなたは、大して目新しいことのない、よく言われるようなことが並んであったと思ったことでしょう。

 そう、夢を叶える方法はどれもごく簡単なことなのです。上記で見ていただいたように、ただ目標を紙に書くだけでも目標達成率を飛躍的に上げることができます。けれども、そんな「簡単なこと」を日頃から実践している人が、世の中にどれくらいいるでしょうか。

 こうした記事がそうした小さな行動を始めるためのきっかけになることを願ってやみません。

<文/高田晋一>

【高田晋一】

たかだしんいち●(株)成功データ研究所 代表取締役。作家。データアナリスト。早稲田大学第一文学部哲学科卒業、英国国立ウェールズ大学経営大学院Postgraduate Diploma取得。電通グループ各社で10年以上にわたり、リサーチ・ディレクターとして市場調査やデータ分析を担当。

成功哲学に関する研究をライフワークとし、これまでに1000冊以上の文献やデータを調査・分析して、独自の成功理論を確立。その後独立して「(株)成功データ研究所」を設立し、これまでの研究結果を書籍やセミナー、雑誌やWEBの記事などを通じて発表している。

著書に、『「人生成功」の統計学 自己啓発の名著50冊に共通する8つの成功法則』(ぱる出版)、『自己啓発の名著から学ぶ 世界一カンタンな人生の変え方』(サンクチュアリ出版)、『大富豪の伝記で見つけた 1億稼ぐ50の教え』(サンクチュアリ出版)、『成功法則大全』(WAVE出版)『やってみてわかった 成功法則 完全実践ガイド』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など

HP:「成功データ研究所」 メルマガ:「今日の成功データ」

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