月収6桁の中学生ブロガー、「就職したくないから稼げるようになりたい」

月収6桁の中学生ブロガー、「就職したくないから稼げるようになりたい」

キメラゴンさん

◆中学生ブロガー、月収25万近い収益化に成功

 「好きなことで、生きていく」が徐々に浸透する時代に、最近SNSで注目されはじめた中学3年生がいる。ネットを通じて毎月10万円以上の収益を上げるキメラゴンさんだ。ブログ、ツイッター、note、YouTubeなどで発信し、あのネット有名人・イケダハヤトさんも太鼓判を押す。「学歴社会は終わり」「個人で稼ぐ力をつける」と時代を読む、彼の思考回路を探った。

 取材当日。中学生であるため、取材は学校の放課後もしくは休日になると想定していたが、キメラゴンさんは平日の14時を希望した。

 ――平日のお昼ですが、学校はもうお休みなんですか。

 高校の進路が、登校日数が関係ないN高という通信制の学校に決まったので、9月から学校には週一回くらいしか行っていないです。だから平日でも取材に来れるんです。それまでは普通に通っていましたよ。学校に行っていると長時間拘束されるので、行きたいときに行っています。その分、仕事に時間を割いています。

――学校に登校しなくて、先生に何か言われたりしませんか。

言われないですよ。先生にも自分の活動について話していて、「キメラゴン君のことは、学生でなくビジネスマンとして見ているから好きにしなさい」と言われます。

――先生も理解してくれているんですね。もしかして私立の進学校ですか。

いえ、普通の公立です。

――ブログを始めたきっかけは何だったんでしょう。

 小学5年生のとき、お父さんに「ARuFaの日記」(※編集部注:面白記事で人気のブログ)というブログを教えてもらって、面白そうだなっていうのがきっかけです。それから自分でも趣味のブログを始めました。

 それで公園の砂浜に大きな穴を掘って、首まで埋まって“砂から生えてきた人”みたいな記事を書いていました。今のブログとは全然路線は違うんですけど。書くこと自体が趣味で、学校の友達とか習い事の先生とかに読んでもらっていました。でもブログにそこまでこだわりがあったわけではなくて、例えばそのときヒカキンさんとかを見てたら、今頃YouTuberになっていたと思います。

◆就職したくないから、自分で稼げるようになりたい

――収益化を意識し始めたきっかけはありますか。

 中二で進路を考え始めたときに、「来年から受験だぞ」と先生に言われて。でも、受験って就職に向けたステップの一つだと思うんですけど、僕は別に就職したくなかったんですよ。朝起きるの苦手だし、長時間働きたくなかったから。自分で稼げるものを作りたいと思っていたときに、イケハヤさんとかビジネス系のブロガーの人を見つけて、ブログって稼げるんだと思ったのがはじまりでした。

――イケダハヤトさんは熱い支持者も多いですが、一方で信者ビジネスなどと批判もあります。それについてはどう思いますか。

 暇なのかなって思います。自分の生活が忙しくてやっていることがいっぱいある人なら、そんな暇ないです。暇だからアンチできるんです。ツイッターは発信する場所であって、意見する場所じゃないんですよ。誰かに対してアンチするという時点で同じ土俵にいないと思っているから、眼中にないです。

――実際どれくらいの収入があるのでしょうか。

 毎月安定して稼げる仕事があって、それをこなせば毎月最低10万円にはなります。12月は25万円近くいくのではないかと思います。

――ブログの収益って、普通PV数などで月によって変動するのではないのでしょうか。

 実は情けない話なんですけど、ブログを頑張ろうとツイッターで発信していたら、ツイッターの方が稼げちゃって。ブログ自体の収益は、一か月数千円なんですけど、ツイッターから入る仕事が多すぎて10万円いっちゃったんです。

――ツイッターから入る仕事とはどんなものですか。

 DMで「ツイッターのコンサルをしてください」って依頼が来るんですよ。1か月単位の契約で、一週間に2〜3回電話相談に乗って、プロフィールの添削やツイートの表現の仕方、アイコンについてアドバイスをしています。1人1万円くらいで契約していて、コンサルだけで月4万円の収入になります。ウェブライターもやっていて、それが月5〜6万円。最近はトークイベントの依頼も来ました。こういうのをちょくちょくやりながら、収益を出してブログを育てています。

――ブログを一番アピールしているようですが、実はブログをメインに稼いでいるわけではないんですね。

 プロフィールには文字数上詳しくは書ききれなくて、誤解している人もいると思うんですけど、たまに収益報告をして説明しています。ブログに関しては「挑戦中です」って感じでやっているところです。

 同年代の中学生ブロガーを見てても、こんな感じですよ。ブログでちょっと結果が出せたら、それでツイッターが跳ねる。そしてツイッターから仕事が入って、その出来事をnote書いて売ると、収益が数万から10万円くらいになります。だからブログだけで稼いでいる人ってほとんどいないです。結構みんなブランド商売みたいなもんで、中学生ブロガーで毎日書いているだけですごいと思われちゃうんです。

――お金は何に使っているんですか。

 勉強用の本とかですね。心理学の本を買ったり、結構いろんな本を読みます。あとは有料noteを買ったり。残りは貯金です。でも全然貯まっていないですよ。6万円くらいですね。中学卒業するまでに20万貯まればいいかなと思っています。

 友達と遊びに行って使ったりもしますよ。カラオケやボーリングに行ったり、タピオカを飲んだり。夏休みは飽きるほど友達と遊びました。奢ることもあります。『大富豪アニキの教え』(ダイヤモンド社)という本に「人に奢るといつか返ってくる」とあったので、無理のない範囲で実践しています。

◆「学校の勉強ができるからといって頭がいいわけではない」

――普通に学校生活を楽しんでいるみたいですね。

 学校は行ったら楽しめます。嫌いですけど。

――学校のどんなところが嫌いですか。

 やっぱり古いじゃないですか。教え方というか、無駄な校則多いよなと思っていて。制服とかダサいし。あと雰囲気が嫌いなんですよ。例えば部活だったら「ダルイ」って言ってる人はやめればいいのに、やめないんですよ。自分で何かを決めてやるという空気があんまりないからつまらない。

 それに中学の文化祭とか合唱コンクールって、生徒が自主的にやっているような見せ方をしているだけで、僕らの行事ではないです。学校がやらせたい行事を僕らが演じているだけみたいなところがある。そんなものに青春なんてないと思うんですよね。

 ――勉強は得意ですか。

 社会だけできますけど、勉強は全体的に下のほうです。でも、勉強ができるから頭が良いというわけではないじゃないですか。テストの点は取れるようになっても、考えて何かをするという頭の良さは学校で養われるものではないと思うんで。

 それに学校の成績で上位になったからといって、自分に何が返ってくるかというと受験に関係ある訳でもないし。学校の勉強はやりたい人がやればいいことだと思う。自分の苦手な分野で戦う必要はないと思います。

 僕は通信制の高校に進学することを選びましたが、普通に学校に通っている人なら不安に思う選択なのかもしれません。でも、漠然と何とかなると思っているんですよね。将来使うつもりのない勉強をあまりしたくないし、普通に学校行って勉強している3年間を送る人よりも、自分で考えて努力した3年を過ごした人のほうが、学歴がなくても社会では通用すると思っているから。

――同世代と話が合わなくなったりしませんか。

 話を合わせるんですよ。普通に接してはいますよ。でも最近は社会人の友達のほうが多いですね。マーケターとか未成年の夢を応援する団体のトップとか。

――親御さんは活動をどんなふうに言っていますか。

 最初から全面的に応援してくれています。パソコンも買ってくれました。初めはお父さんのパソコンを使っていたんですけど、作業内容見て、20〜30万円のデスクトップを買ってくれたんです。

 できることを伸ばそうとするタイプの親で、「いい学校に行きなさい」とかではなく、「笑って楽しく幸せに生きてね」という教育方針なので。僕が毎日学校通っていたときよりも。今のほうが明るいらしいんですよ。だから嬉しいみたいです。

◆恋愛事情も大人顔負け

――ちなみに、好きな子とかはいますか。

 好きな子というか彼女がいます。結構周りにも恋人がいる人はいますけどね。僕は2年生のときに4人と付き合って、今の彼女で5人目です。彼女はこの活動を応援してくれてますよ。デートで映画に行くときは、全部払っています。

――大学進学は考えてないんですか。

 大学に行くかどうかまだ決めていないのですが、興味はそれなりにあります。心理学を学んでみたいですね。人がどういうふうに考えて行動しているのかを学べば、商品を売るときに役に立ちそうだなと思うので。知人の心理学をやっているマーケターも頭良く見えるんですよ。

――将来どんなふうになりたいですか。

 基本的にはフリーランスやりたいんですが、ただ一人でいるのは怖いので、同じようにやっている人をつなげて、全体でお仕事をやっていくみたいなスタイルが作れればいいなと。会社じゃないけど、個人同士が繋がって一つの仕事をするみたいなのが理想です。

 「まずはお金がないと」とは思っているので、それなりに稼ぎたいですね。でも収入って一定以上稼げたら、あとはどんなに収入が増えても幸福度が上がらないとも言われているので、収入以外の幸せの軸を見つけていきたいと思います。

 インタビューを終えると「緊張しましたー」と一息つき、表情が緩んであどけなさが戻った。帰る支度をしつつ、雑談で「趣味はなんですか?」と問うと迷うことなく「仕事です」と答えてくれた。

<取材・文/HBO編集部>

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