「アニマルフリー」に「信玄堤」……。2020年、今から覚えておくべきキーワード

「アニマルフリー」に「信玄堤」……。2020年、今から覚えておくべきキーワード

Belle&Sofaの靴。革製品の質感や耐久性を人工的に再現

今年はどんな年になり、何が流行るのだろうか? ちょっと変わった視点から令和2年のブームを大予測。局地的に見ると、意外なものがヒットする!?

◆動物素材を使わず、それ以上の機能と質感を実現

 毛皮や羽毛を使わず、それらをさらに上回る質感や機能を持つ「アニマル・フリー」のファッション用品が世界的に注目を集めている。なかでも、欧州を中心に人気が爆発しているのが「セイブ・ザ・ダック」。

 リサイクルポリエステル素材を使用した人工ダウンジャケットは高級ダウンより暖かく、軽量で水洗いできる。大手デパートで販売しているほか、楽天やAmazonなど通販でも入手できる。日本でも今後この「羽毛を使わないダウン」が広まっていくだろう。

 一方、革製品でも代替品の人工皮革のクオリティが大幅に向上してきている。

 「FUMIKODA」のバッグは、高級感と耐久性のある人工皮革を革職人が製鞄。「合成皮革とは違い、動物皮革の機能と構造を人工的に再現しました」(広報部)。

 べっ甲や象牙に見えるアクセサリーパーツもコットン由来の素材を職人が磨き上げたもの。’20年の日本には、アニマル・フリー製品ブームが到来する!?

◆台風・豪雨対策に歴史ある「信玄堤」が見直される!

 昨年10月に関東甲信越・東北地方を襲った台風19号により、阿武隈川・千曲川など各地で河川の氾濫・決壊が相次いだ。

 山梨県内各地域にも特別警報が出されるなか、甲斐(山梨県)の戦国大名・武田信玄が築いた「信玄堤」のある甲府盆地西部の釜無川流域は警報が出ず、大きな被害を免れた。

 河川工学者の今本博健・京都大学名誉教授はこう語る。

「信玄の治水方法は、堤に切れ目を造って遊水池に流れを逃がす、川の流れを岩にぶつけて弱める、土手に桜を植えて水防林とするなど、ダムなどのコンクリートでせき止める現代の発想とは正反対。このような治水の思想が、今年はさらに注目を浴びるでしょう」

◆話題の量子コンピュータ、果たして実現化するのか?

「次世代コンピュータ」と呼ばれる量子コンピュータに注目が集まっている。Googleは’19年10月、従来のスーパーコンピュータで約1万年かかる計算を同社の量子コンピュータはわずか3分20秒で解いたと発表。この超高性能の量子コンピュータは、いつ実用化するのか? 量子アナリストのザイナス社・畔上文昭氏はこう語る。

「量子コンピュータは今まで学術者レベルでしか扱えませんでしたが、’19年には一般のIT企業でも実証実験が行えるようになりました。量子コンピュータをAI技術の進化と組み合わせれば、将来的には例えば医療や遺伝子解析など多くの分野で新たなテクノロジーが生まれ、関連ビジネスも増えるでしょう」

 大きな可能性を感じるが、現在はまだ実証実験の段階。「今のところは“夢のコンピュータ”でしかない。実現しないかもしれないし、実現すれば大きな進歩となる」と畔上氏は語る。

 今年はさらにIBMの量子コンピュータが日本IBMと東京大学に1台ずつ導入される予定で、これは日本初となる。量子コンピュータの今後に注目だ。

<取材・文/週刊SPA!編集部>

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