「転勤はチャンス」男女の約半数が回答。費用は「全額自腹」のケースも。

「転勤はチャンス」男女の約半数が回答。費用は「全額自腹」のケースも。

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 東急住宅リース、東急社宅マネジメントは2月下旬、「ビジネスパーソンの転勤事情に関する調査2020」の結果を発表した。

 転勤を経験した既婚男性ビジネスパーソン(以下、男性)および夫の転勤に伴い一緒に引越しをした経験のある既婚女性(同、女性)が対象。調査は今年1月21日〜24日に実施し、1000人から回答を得た。

◆転勤によって「心機一転仕事を頑張れた」

 男性に「転勤が決まったときにどう思ったか」を質問すると、「転勤は自分にとってチャンスだ」(50.6%)、「転勤後の生活が楽しみ」(42.6%)、「転勤が決まって嬉しい」(32.4%)、など、転勤を前向きにとらえる回答が目立った。しかし「会社を辞めたい」(34.8%)と思う人も3割ほどおり、転職を機に「退職」を考える人も少なくない。

 女性の54.8%は「転勤は夫にとってチャンスだ」と答えており、夫の回答(50.6%)をやや上回った。「夫に会社を辞めて欲しい」と答えた人は10.0%で、夫よりも転勤をプラスにとらえる傾向がある。

 「転勤をしてよかったこと」を尋ねると、男性では「心機一転仕事を頑張れた」(33.2%)が最も多く、「仕事上の人脈が広がった」(27.4%)、「転勤先の美味しいものを食べられた」(21.4%)が上位にランクインした。

 一方で女性は、「転勤先の観光スポットに行けた」(38.2%)がトップで、「転勤先のおいしいものを食べられた」(30.8%)「家を片付ける機会になった」(26.8%)が続いた。

◆理想は「家族一緒に」、現実は「単身赴任」

 「転勤するなら、家族も一緒に引越しをすることが現実的に望ましいと思うか」について「はい」と答えた割合は、男性で62.8%、女性で78.4%だった。女性の方が家族みんなで引っ越しをしたいと考える人が多い。

 では実際に家族みんなで引っ越しをした人はどれほどいるか。男性に「直近の転勤では、家族一緒に引越しをしたか、単身赴任だったか」を質問すると、「単身赴任」(64.4%)が「家族一緒に引越し」(35.6%)に2倍近い差をつけており、理想と現実にはギャップがある。

 転勤にかかる費用はどうしているのか。男性に対して「直近の転勤に伴って発生した費用は、勤務先からの手当でどのくらい補えたか」を聞くと、「費用の全て」と答えた人が25.6%いる一方で、「手当はなかった」(32.0%)という回答もあった。男性の約3割は、転勤にかかる費用を自腹で払っていることになる。

◆子どもが小さいほど、「転勤を断ってほしい」と思う女性が増える

 続いて、女性の気持ちについての回答を見ていこう。

 転勤族の男性と結婚すると、せっかく住み慣れても定期的に転居を余儀なくされるため、ストレスを感じることもあるはずだ。しかし「転勤族の妻になったことを後悔しているか」を聞くと、「後悔していない」が87.2%だった。

 「(夫に)出世しなくてもいいから転勤を断ってほしいと思ったことがあるか」について「ある」と答えた女性は21.8%。前述のように夫の転勤をチャンスととらえる人が多いため、転勤について肯定的だ。

 ただ子どもの成長段階別で見ると、「未就学児」(32.8%)、「小学生」(29.7%)、「中学生」(24.5%)と、子どもの年齢が低いほど夫には出世よりも家庭を優先して欲しいと思う女性は増える。

 夫の転勤による生活の変化を聞くと、「転勤を繰り返したことで、夫との絆が強まった」は 38.2%だった。 転勤の度に夫婦で助け合うことで夫婦のチームワークが向上することもあるのだろう。中には「嫁姑問題が解決した」(16.8%)という声も挙がった。

◆「北海道」や「福岡県」は人気

 住み慣れた土地を離れ新たな場所に行くことでで、その地域の魅力を感じられるメリットがある。

 男性、女性双方に「これまでに転勤で行った都道府県の中で、住みやすいと思った都道府県」を聞くと、「北海道」(70.4%)「福岡県」(66.0%)、「新潟県」(62.2%)が上位に挙がった。

 「転勤先でのくらしを楽しむために、どのようなことをしたか」に対しては、「観光スポット巡り」(38.5%)が最も高く、「ご当地グルメ巡り」(32.9%)、「近場に旅行」(25.5%)」が続いた。

 男性と女性の回答を比較すると、「友達作り」(男性: 9.4%、転妻:24.4%)や 「習い事」(男性:2.6%、転妻:18.6%)で転妻の回答率が高い。夫の転勤先で日常生活を楽しもうとする意識が強い。

<文/薗部雄一>

【薗部雄一】

1歳の男の子を持つパパライター。妻の産後うつをきっかけに働き方を見直し、子育てや働き方をテーマにした記事を多数書いている。

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