社会福祉協議会の「緊急小口資金」にコロナ禍で仕事激減のギャンブルライターが申し込みしてみた

社会福祉協議会の「緊急小口資金」にコロナ禍で仕事激減のギャンブルライターが申し込みしてみた

東京都社会福祉協議会のサイト。相談や申請は居住地の市区町村にある社会福祉協議会でできる

 自粛続きで今は耐える時……。それは分かっているが実際に仕事がなくなってしまうとなるとただただ苦しい。今でも無観客レースが続き持ちこたえている公営競技だが、その周囲にはすでに仕事が消えている。レース場の売店、イベント関係者、そして私のようなギャンブルライターだ。完全にゼロになったわけではないものの、収入は新型コロナウイルスによる自粛が始まってから半分未満になってしまった。

 2月、3月と収入激減で家賃や公共料金を後回しにせざるを得ず、携帯料金は支払いを待ってもらう申請までしている状況のなか、社会福祉法人全国社会福祉協議会が生活困窮者に支援する緊急小口資金(特例貸付)の条件が新型コロナウイルスへの減収の人に拡大されたと知り、実際に申請してみた。

◆フリーライターでも大丈夫? 実際の審査内容は?

 新型コロナウイルスによる緊急小口資金の特例貸付はこのような内容だ。

(参照:新型コロナウイルス感染症の影響による休業等による福祉資金 緊急小口資金(特例貸付)のご案内|社会福祉法人東京都社会福祉協議会 )

 実際、筆者の場合は1月まで月収36万円だったものが2月と3月はそれぞれ15万円。無収入ではないが半減以下である。この状況で実際に申込みをした流れは……

◆必要書類を揃えるために外出することに

 まず、必要な書類のなかに本人確認書類として、健康保険証、運転免許証、パスポート、住基カード等のいずれかを必要とする。これは住基カードがあるのでクリア。次に住民票の写しが必要だ。このため区役所の出張所へ。しかし時勢柄、出張所は普段よりも混雑しており、待合室にはマスク姿の人が多い状態に。ここで約1時間弱かかった。

 次に実際に申請するために、近隣の社会福祉協議会へ。私の居住地の協議会では電話予約が必要であったが、たまたま空きがあったためすぐに受付開始してくれた。待合リストは名前が隠されていたが、各時間埋まっており、待合室にもちらほら人がいる状態。

 実際に担当者と面談へ。私はフリーライターのため、ギャラの支払い票とメイン口座の入出金履歴を提出。ここで不安だったのがギャンブルライターのためネット投票の履歴がガッツリあったことだ。これでは、ギャンブルの負けの補填だと思われかねない(収支はプラスであり、もちろん負けの補填ではない)。だが、ここも丁寧に担当者に説明する。

「私はギャンブルライターを生業にしています。1月のギャラ支払い票にもギャンブルの仕事による収入が確認できます」

「実際のネット投票の入出金差を合計するとこうなります。収支はプラスになってますので融資理由がギャンブルによる負けの補填ではありません」

 ギャンブルライターだとどうしても避けられない博打癖での融資拒絶だが、丁寧に説明しひとまず納得してもらえた。実際の最終審査者への融資希望理由欄は丁寧に記載するように言われるので、何を書いて説明するかは事前に整理しておくと良いだろう。

 最後に、貸付口座と1年後から24回払いとなる返済引き落とし口座の設定をするのだが、ここで一つ困ったことが起こった。貸付口座はほぼ全ての銀行がOKなのだが、引き落とし口座で多くのネット銀行が不可だったのだ。メイン口座をネット銀行にしていたのと、都市銀行口座はあるがすでに印鑑はなく、一旦面談を中断して銀行へ印鑑変更の手続きをしに行くことになってしまったのだ。

 案の定、銀行も混雑。ついでもあって2つの銀行の印鑑変更をしたが、一方では1時間以上かかり、もう一方では数分で完了した。普段ネット銀行を利用している方は都市銀行やゆうちょ銀行などの口座が使えるようにしておくとよいだろう。

 結局、全ての手続きを終えるまで4時間以上かかってしまった。準備条件が揃っていれば1時間はかからないだろうが、住民票、銀行で多くの時間と、人の多いところに行く羽目になってしまったのである。審査は1週間後。受理されていれば振り込まれる。そして運命の一週間後、無事に20万を融資してもらうことができた。

◆実際に融資を受けてみて

 ギャンブルライターという、融資が受けづらい職種でありながら、真摯に申請すれば当面の資金を融資してもらえた。既存の困窮者支援策の拡大版であるが、少しでも減収があったならば無収入でなくても申請する価値は十分にある。悩む前に、一度近くの社会福祉協議会に問い合わせてみるのがよいだろう。

 しかし、一つだけ気になった点もある。それは手続きのため多くの3密ともいえる場所を渡り歩くことになった点だ。今後いろいろな支援策が実施されようとしているが、申請が必要な支援策ではどうしても、手続きのため出歩き、3密の場所へ向かわねばならない。支援策へは様々な意見が飛び交うが、こういった手続きによる感染リスクも考慮してもらえたら幸いだ。一旦全国民に現金10万円給付などはそういった面でも良い案だと思っているだが、どうもそれは実行されそうにないのは残念である。

<取材・文/佐藤永記>

【佐藤永記】

公営競技ライター・生主。シグナルRightの名前で公営競技の解説配信活動「公営競技大学」を個人運営している。また、日刊SPA!のギャンブルコーナー勝SPA!編集担当も。Twitter:@signalright

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