外出制限、コンドーム不足……新型コロナで恋愛と結婚はどう変わるのか

外出制限、コンドーム不足……新型コロナで恋愛と結婚はどう変わるのか

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◆新型コロナウイルスの感染拡大の影響

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。今月7日には緊急事態宣言が出され、人々は外出を自粛せざるを得なくなった。恋愛には必要不可欠な合コンやデートなどのリアルイベントも、自粛せざるを得ない状況だ。

 また、日本ではあまり馴染みがないが、コンドームの世界最大手「カレックス」が、マレーシアのロックダウンにより生産減に追い込まれている。工場活動の停止はコンドームに限った話ではない。だが、コンドームに関しては世界的な”外出自粛”のおかげで、需要事態は増加していたという。

 私たちの恋愛・結婚の機会は、コロナにどう変えられていってしまうのだろうか。

◆経済不安から来る結婚意欲・恋愛意識の高まり

 アメリカやイタリアなど、より被害の大きい国と比べると、まだ危機意識が低いと言われている日本。都内でも、公園に行けば子ども連れの家族が遊んでいたり、マスクもつけていないカップルが歩いていたりといった様子が報道されている。

 日本ではパンデミックを他人事として捉えている人も少なくない。それよりも東京オリンピックの延期も相まった「経済破綻」に恐れを抱いている人の方が多いように感じる。

 実際、すでにリストラの始まっている業界もある。転職の内定が取り消しになってニートになってしまった、接客業で休業を余儀なくされて来月の家賃も怪しい、なんて話もザラにある。では、来月の家賃すら困る人たちはどうするのか。実家に帰りたいとは思いながらも、ウイルスを持ち帰るのも、と思い踏みとどまる人もいるだろう。となると、同年代や異性によりかかりたいと思う人が増えると考えられる。結婚して苦労を人とわかち合いたい、誰かと暮らして生活費を抑えたい……。そういう考えに至ること自体は自然である。

 しかし誰かと会えば、コロナウイルスに感染したり、逆に感染させてしまったりする危険もある。一人きりでいることの精神的・経済的不安と、大切な人と会うことによる感染への恐怖という矛盾を前に、誰もが葛藤している。

 その上、誰かと結婚の約束をしたとて、現在とても結婚式を挙げにくい状況になっている。ドバイでは4月9日に、コロナの予防策として当面の結婚と離婚が禁止された。人が集まることによる感染拡大の予防のためだという。日本でも今春結婚式を予定していた人々は、料金を支払っての延期やキャンセルを余儀なくされている。結婚式という祝の場も、今はクラスターを生む可能性のある危険な場だ。新たに結婚式を挙げようとするのはほとんど無理な状況だ。

◆コンドーム不足による性病、望まない妊娠の危険

 そんな中、時事ドットコムニュースによって報道されたコンドーム不足の懸念。「トイレットペーパーより不要不急でしょ」と言われればそうだが、トイレットペーパーと同じく生理的欲求に関わるものである。

 今回生産制限を余儀なくされているカレックスも、世界的な外出自粛でコンドームの需要はもっと伸びていくことを予測しているという。日本でもEC店舗を中心に、外出制限が強まってから売上が好調だそうだ。

 もしコンドーム不足の余波が日本にも来たら?結婚意識が高まっている時なら、コンドームがなくても、とセックスする人もいるだろう。コンドームには避妊と性病予防の効果がある。セックスは一つの濃厚接触だ。コンドームもなくセックスをして、感染の危険が高い状況で妊娠したら?コロナの蔓延も不測の事態だったが、多くの人にとって妊娠中の体も、不測の体調不良に見舞われやすいものになるだろう。

 日本でも今すでに医療崩壊が懸念されている。コロナ患者に病床が圧迫されており、感染予防に十分な診療ができなくなっている病院もある。もし、実際の出産のタイミングで十分な病床がなかったら?コンドーム不足がきっかけで、望まない妊娠をする人々が出てくる可能性もある。

 生涯独身率が年々高くなる日本で、結婚意欲が高まることはいいことだが、今の現状を鑑みて行動してほしい。外出を制限されている状況では、セックスがささやかな楽しみになり得ることは十分理解できるが、このタイミングでは妊娠の可能性を上げるべきではないのではないだろうか。

◆オンラインでの安全な出会い・恋愛の促進。今できることを

 大切な人と会えない、セックスもできない。この記事を読んで、そう嘆いてほしいわけではない。ただ、コンドームもないままにセックスをしたり、保菌リスクを抱えながら大切な人に会ったりしないでもいい工夫をしている人々も多くいる。

 SNSを中心に、今ビデオ通話が流行している。Instagramのライブ機能や、ビデオ通話アプリ「zoom」を使って”オンライン飲み会”を開催する人も多い。これは恋愛の文脈にも大いに活きてくる余地がある。実際、ビデオ通話機能を使ってマッチングアプリで出会った異性と交流したり、在宅合コンを開いたりしている人もいる。新しい出会いという枠の中では、在宅によるビデオ通話での交流はコストパフォーマンスもよく、コロナが収束しても流行し続けるポテンシャルがある。忙しすぎて、今まで在宅することが難しかった日本人が、余暇を利用してテクノロジーを上手に使い始めたという意味では、喜ばしいことだと言えるだろう。

 結局、2020年は結婚への意欲は高まるものの、婚姻率は結果的に下がっていくことが予想される。現実的に結婚式を挙げることが難しいこともあり、せっかくならもっと経済が安定してから、と決まっていた結婚も延期する人も増えそうだ。

 しかし、コロナが今年のうちに収束さえしてくれれば、高まった結婚意欲と、オンラインによる効率的な出会いの増加で、2021年にどっと婚姻率が上がるということはあり得るだろう。すでに来年に結婚式を延期した人たちもいる。ブライダル業界は今苦戦を強いられてはいるが、来年はまたオリンピックの開催も後押しして、きっと多くの幸せな夫婦を送り出すことになる。

 世界も日本も、今が正念場だ。苦しみは幸せのハードルを下げてくれる。こと恋愛において、最近の日本人は少しワガママになっているところもあったと思う。自粛開けにきっと、多くの人々が「人を愛すること」の大切さを思い出すはずだ。2021年の婚姻・出産率を見るのが楽しみだ。

<文/ミクニシオリ>

【ミクニシオリ】

1992年生まれ・フリーライター。週刊誌などにアングラな性情報、最新出会い事情など寄稿。逆ナンや港区合コンの現場にも乗り込み、恋愛経験を活かしてtwitterで恋愛相談にも回答。カルチャーにも素養がある生粋のサブカル女子。Twitter:ライタ〜ミクニシオリ

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