緊急事態宣言下に高円寺で路上宴会を開いた首謀者を直撃。「橋下や小池でなく安倍ちゃんがトップで良かった」!?

緊急事態宣言下に高円寺で路上宴会を開いた首謀者を直撃。「橋下や小池でなく安倍ちゃんがトップで良かった」!?

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◆非難殺到の路上宴会、首謀者を直撃!

 緊急事態宣言が発令されてから早くも1ヶ月が経った。多くの人は、自粛に疲弊しながらも、感染を恐れて外出を控えているのではないだろうか。

 そうした中、高円寺の路上で「独り酒闘争」なる闘争に打って出た人物がいた。あくまでも一人で飲酒をするだけだといい、決して集まったりしないようTwitterで呼びかけていた。

 しかし5月1日〜6日の1週間、高円寺南口には“偶然通りかかった”人々が押し寄せて連日のように乱痴気騒ぎになり、度々警官が出動する事態に。

 感染の危険がある中、この宴会を首謀した人物、“革命家”を自称する外山恒一氏を直撃した。

◆まさかの路上宴会に警察も出動

ーー何をやられているんですか!

外山恒一氏(以下、外山):何ですか、いきなり恐ろしい目でニラミつけて。

ーーだってそうでしょう。たしかに外山さんはこれまで、都知事選で原発推進の候補者をホメ殺したり、出馬してもいない選挙戦の最中に選挙カーまがいの街宣車で街に繰り出して善良な市民を混乱させたりとやりたい放題の乱暴狼藉を繰り返してきました。しかし、そうした行動は過激さの中にもユーモアを感じられるものでした。

 今回は違います。恐ろしいウイルスの蔓延にみんなが戦々恐々として、感染拡大を少しでも抑えようと不要不急の外出を控えて不自由な生活を耐え忍んでいるというのに、あろうことか外山さんは、わざわざ本拠地の九州から東京まで出張ってきて、高円寺駅前で連日、百人規模の路上宴会を繰り広げているというじゃないですか。不謹慎を通り越して、もはやバイオ・テロです。今度ばかりは許せません。

外山:ほんとは居酒屋を予約しようと思ったのに、どこもかしこも“自粛”とやらで閉まってるんで、路上で飲むしかないんですよ。

ーーいやいや、問題はそこじゃありません。そもそもこんな大変な時期に、屋内であれ屋外であれ、宴会なんか呼びかけること自体が許せないと言っているんです。だいたい外山さんはコロナが怖くないんですか? 感染して死んでもいいんですか?

外山:うーん……とくに怖くないですね。東京都の発表でも、死亡者は「60代以上が9割」という話でしょ。私はまだギリギリ40代ですし、感染しても無症状か、せいぜい1週間ぐらい寝込むだけですよ。

ーーそれはコロナを見くびりすぎです!実際、その発表でも40代の人だって亡くなっているじゃないですか。

外山:そりゃあ死んでしまう可能性もゼロではありませんが、死亡者数は全国でまだ500人ぐらいだし(5/4時点)、1億2000万人のうち500人なんて0.0004%(5/9現在の死亡者約600人では0.0005%)、60歳未満だとさらにその10分の1になるわけです。そんなの交通事故とか、あるいは他の病気で死ぬ確率よりはるかに低いでしょう。

 ちなみに世界人口約80億人で死者が現時点の30万人足らずということで計算しても、死亡率は0.004%以下です。森喜朗サンも心強い発言をなさっていたじゃないですか、「最後までマスクをつけずに頑張りたい」と。私も森サンを見習って、今回まだ1度もマスクなんて女々しいものはつけてないです。

ーーあの人もその後あっというまにマスクつけ始めましたよ! それに自分さえ死ななきゃそれでいいという話でもないはずです。自分が軽症や無症状でも、他人に感染させてしまう可能性をどう考えているんですか? 外山さんがウイルスを媒介したせいで誰かが亡くなったりして、責任が取れるんですか?

外山:おっ、始まりましたね。結局その道徳的脅迫に負けて、みなさん“自粛”させられてしまうんです。その結果どうなります? Fラン政府の間違った“対策”を追認して、みんなで“自粛”してれば問題が解決するような幻想に浸って、事態がどんどん悪化していくのを放置することにしかなりません。

◆外山流の自説という名の屁理屈を展開

ーーだったらどうしろと言うんですか? 自粛しないで街に繰り出し続けて、感染拡大させるほうが正しいとでも?

外山:さきほど数字を示して述べたとおり、そもそも私は今回のウイルスは全然たいしたものではない、せいぜい“チョイわるウイルス”にすぎないんで、まったく騒ぐ必要はないと思ってますが、それはとりあえず措いて、仮にコロナがそれなりに恐ろしいウイルスだとしましょう。だとしても正しい方策は一つです。

 重篤化する可能性が高い老人や病人だけ保護して、とくに若い人たちはこれまでどおり自由に出歩いてもらえばいいんですよ。若い人たちがコロナに罹って死ぬ確率は、人口比から言えば交通事故で死ぬ確率よりも圧倒的に低いんですから。

ーーだけどその若い人たちを媒介として、老人や病人たちまで感染させてしまうかもしれないじゃないですか。

外山:全国民に一律10万円を配るより、政府が全国各地の宿泊施設をしばらく借り上げて、老人や病人に無償で提供するほうがずっと安上がりだと思いますよ。このまま何ヶ月も“自粛”させる気なら、「10万円」も1度で済むわけありませんし、それ以外にも休業補償費とかで、莫大な税金を投入しようというんでしょ。

 で、仮に老人や病人への“避難所”提供という方針に転換するとしても、“避難所”行きを強制してはいけません。そこは我らが安倍ちゃんも「自粛を強制すると圧政になってしまう」と珍しく的確な認識を表明したのと同じことです。多少のリスクを負ってでも普段どおりの生活をしたいという老人や病人には“自己責任”で自由にやっていただいて、“60歳以上”とかの条件つきで希望者にだけ安全な環境を無償提供する。あとは若い世代を中心に通常どおりに社会を動かしてもらって、ほとんど犠牲なしに感染拡大、抗体を持つ人の増加、やがてパンデミック収束です。同時並行で、とくに医療関係者、介護関係者を中心に抗体検査を繰り返して、抗体ができた人から“避難所”にどんどん投入していく。……というので何か問題でも?

ーーいや、えーと……。

外山:で、“人類の偉大な指導者”たる革命家の私はそんなふうに“正解”を分かってますが、現時点では私にはまだ大した発言力・影響力はありませんし、安倍ちゃん率いるFラン政府がそのうち“正解”に辿りつくとも思えませんし、このままズルズル&グダグダな展開が続いていくのを延々と見せられるんだろうなあとウンザリというか、ニヤニヤしているわけです。

 ともかく、“大半は死ぬ”というわけでもない程度のリスクから老人たちを守るために、若者たちの行動を規制し、犠牲を強いるというような方針は絶対的に間違っています。Fランの日本よりはよっぽどマシなはずの諸外国でも似たような大間違いの方針が採用されているのは、要するに各国とも政治・経済の要所を占めているのが主に老人たちであるという点では共通しているからでしょう。権力を握る老人たちが、我が身可愛さのために若者たちを踏みつけにしているわけですよ。

 だから諸外国では、そのことに気づいている多くの若者が“自粛”強要に怒って暴れたりしています。日本の若者はすっかり去勢されていて、まあそれがつまり没落する一方の斜陽の国であるということでしょうが、どうしようもありませんね。だからせめて私が、まだ去勢されきってはいない少数の若者たちに向けて、街に繰り出せと煽りまくっているんです。

◆“無能な安倍ちゃんでよかった”

ーーしかし、アメリカでは反自粛デモ主催者の若者も感染してましたよ。

外山:それに、多くの人が言うように、若者たちはこの何十年もずっと、老人たちの世代の尻拭いをさせられてきたし、このままだと今後もずっとそうなんです。だったらこの機会に、老人たちにはしばらくどこかに引きこもっていただいて、その間に若い世代で社会を回すようにする。何ヶ月か経って老人たちが復帰してきても、“すでに若い連中だけで充分やれてますんで”と、あらゆる分野で世代交代を実現させてしまえるじゃないですか。

 ……もちろん私が言うのは、“コロナなんてたいして怖くない”というのが前提です。しかしそのことはすでにはっきりしているでしょう。死にまで至るのは主に老人で、それでも感染者の数%、判明していない感染者もたくさんいるはずですから実際にはそれ以下、まして若者はまず滅多に死なないことはもはや明らかです。繰り返しますが、やるとすれば“老人・病人だけ避難させておけばいい”という程度のものです。政府にそのような政策転換を迫るためにも、本当は多くの若者たちが街に繰り出しまくって、政策決定権を握る老人たちを恐怖させなければいけません。

 しかし現時点ではそういう政策転換云々よりも私はむしろ、冷静な判断力を失った大衆がヒステリーを起こして、ちゃんと“自粛”しているかどうかを互いに監視し合い、食うために営業を続けている小規模な飲食店などにイヤガラセをしたり、警察に通報したりという、まさに人心荒廃、すきみきった状況が加速的に進んでいることのほうがずっと心配です。

ーー「自粛」を強制するかのような風潮、さらに妙な同調圧力や「自粛警察」への違和感については同意できます。それゆえ、“若者を煽って街に繰り出させる”という外山さんのやり方にはまだ大いに疑問もありますが、10代の頃から何よりも監視社会・管理社会に対して異を唱えてきた外山さんが、そこを最も憂慮しているというのは、脈絡としては分かります。

外山:実は私は、相対的には安倍ちゃんを支持しているんですよ。多くの人が批判するように、たしかに安倍ちゃんには“危機管理能力”とやらが根本的に欠けているのかもしれません。しかしだからこそ、コロナ・パニックに乗じた管理社会化の進行はこの程度に抑えられているとも云えます。安倍ちゃんの人気凋落に反比例するように次期指導者として待望されている小池百合子や橋下徹が最高権力者であったなら、とっくに罰則を伴う外出禁止措置なんかが取られていたでしょう。ここぞとばかりに安倍ちゃんの“無能”ぶりを論難している他の野党でも一緒です。私はよくぞ“無能”な安倍ちゃんが総理でいてくれた、まさに不幸中の幸いだと胸をなでおろしています。

ーーそれもまたお得意の“ほめ殺し”ですね?

外山:滅相もない。だいぶ本気です。安倍ちゃん以外の誰が政権に就いても、マス・ヒステリーに迎合する監視社会化・管理社会化が急速に進むに決まっていますから、私はもう安倍ちゃんにあと30年ぐらい首相であり続けてほしいですよ。

◆「来ないように」と告知し続けた結果……

ーー今回の外山さんの“不要不急の外出闘争”とやらについても訊いておきますが、具体的には都内の高円寺駅前で連日、路上宴会を繰り広げていたんでしょう?

外山:まさか!私はあくまで“独りで”飲んでいるだけです。最初に言ったように、もともとは、もちろんヒステリックな“自粛”強要の風潮に対する抗議行動として、居酒屋での宴会を計画していたんです。ところが「たぶん最低でも30人、場合によっては50人ぐらい」で居酒屋を予約しようとしても、時節柄ものすごく警戒されて、受け付けてもらえないんですよ。

 それで宴会はあきらめて、しかし私は1人でも闘う、と。GW中の5月1日から6日まで毎日19時から、“自粛”強要への抗議の意思を込めて高円寺駅南口広場で1人で黙々と缶ビールを飲む、というまあ“逆ハンスト”闘争を繰り広げるから、くれぐれも観に来たりするなよ、とツイッターなどで呼びかけたわけです。

ーー“繰り広げるから来るな”とは何ですか、“から”とは。接続詞がおかしくないですか?

外山:ちょっとハショりました。繰り広げる“けど”、人がたくさん集まって「無届集会を主催した」とか濡れ衣を着せられて、公安条例違反で逮捕されたりすると困る“から”来るなよ、と。

ーーだったらわざわざ告知しなきゃいいんです。

外山:いや、私は一応、活動家ですからね。現在の状況をこんなふうに考えていて、だからこういう闘争をやる、というのは常に人民に告知します。それによって、「やっぱり立派な活動家だな。今回もちゃんと闘っているんだな」と評価してもらわなきゃいけないんですよ。で、今回は高円寺の路上で“独り酒”をやるから……あ、やる“けど”、来るなよ、と広く周知徹底を図ったという次第です。

ーーもう手っ取り早くその周知徹底の結果を教えてください。

外山:まったく人民というのはコントロールしにくいものですね。こんなにしつこく繰り返し繰り返し、“絶対に来るなよ、いいか、5月1日から6日まで毎日19時から数時間、高円寺駅南口広場だぞ”と来ないようにアナウンスし続けているというのに、「あれ? まさかあの伝説の政見放送で有名な外山恒一さんではありませんか?」などとわざとらしく偶然を装って、次から次に缶ビールとか片手に寄ってくる人がいて、気がつくと毎晩、総勢100人ぐらいになっちゃうんですよ。明らかに知っててわざと来たに決まってるんですけど、わざとだという証拠があるわけではないし、怒るわけにもいかないでしょ? しょうがないからズルズルと立ち話を続けることになって……まったく迷惑な!

◆ミーハーと右翼、左翼でごった返す高円寺駅前

ーー寄ってくるのは主にどういう人たちですか?

外山:それはバラバラです。やっぱり相変わらず、単に“政見放送のファン”だというミーハーな人たちが大半ですよ。もちろん3分の1ぐらいは、右翼だったり左翼だったりの思想的・運動的な背景を持っている人もいるようです。

http://youtu.be/B0Qa9-KiRUo

ーー外山さんのもとには左右双方から人が集まってくる、という点も“相変わらず”と?

外山:あくまで左右の“異端派”ですけどね。そもそも右も左も保守もリベラルも、今回は大半が“自粛”強要の同調圧力に屈したり、あろうことかむしろ率先して同調を求める連中まで出てる始末でしょ。“反自粛”派は右でも左でも少数派です。ただ、集まってくるメンツが日に日に濃厚になってもいて、3日目(5月3日)なんか、反米右翼と中核派のそれぞれ現役活動家の若者たちが肩を組んで革命歌を高歌放吟し始めたり……不穏きわまりありません。

ーーやっぱり若者が多いんですか? まあさすがに感染した場合のリスクを考えれば、高齢者は来ませんよね?

外山:それがそうでもないんです。もちろん大部分は若者で、いまどき右翼や左翼の学生運動を再興しようと頑張っている感心な学生たちもかなり含まれます。20代の若者と、30代・40代が半々ぐらいという印象かな。しかし老人も毎晩、2、3人は混じっています。言うまでもないかもしれませんが、かつての過激な学生運動の経験者たちですね。さすが命知らずというか、この革命の機運に乗じるためなら死をも長期入院をも恐れないという、覚悟の定まった老人たちです。

ーー警察は来ますか?

 

外山:さすがに公安は少なくとも遠くから監視ぐらいはしてるんじゃないかと思いますが、よく分かりません。近隣の交番の制服警官は、毎晩登場してはいます。「主催者はどなたですか?」と訊かれて、「そんな人はいませんよ。それぞれ個々バラバラに何人か飲んでたのが、なんとなく話しかけて意気投合したりしてるうちに、いつのまにか人が増えてて……」と正直に説明すると、べつに外で酒を飲むのが何か違法というわけでもないし、警官たちもどうしていいのか分からないようで、「あんまり大声で騒がないでね」的なことを言い残して、やがていなくなってしまいます。

ーーそんな白々しい言い訳がいつまでも通用するとは思えないんですが……。

外山:私もとっても心配です。ただ1人で黙々と野外で酒を飲んでいるだけなのに、今夜こそ“無届集会の首謀者”として不当逮捕されてしまうんじゃないかと、念のために獄中ではこれでも読もうと何冊か用意してカバンに詰め込んで、連夜の“独り酒”闘争に臨んでいます。でもまあ、逮捕されるとすれば今回は公安条例違反とかでしょ? 私は前科3犯の歴戦の革命家ですが、そんなアカラサマに政治犯っぽい罪状で逮捕されるのは初めてで、面映ゆいやら照れくさいやらコッパズカシイやらで、想像するだけでドキドキが止まらなくていけません。

◆取材を終えて

 いかがだろうか。本サイトとしては外山氏の主張や行動の多くは到底支持できないものだが、それでもなお、聞くべき点もあると判断し、本原稿を掲載することにする。10代の頃から何よりも監視社会・管理社会に対して異を唱えてきた外山氏の考え、そしてそれに同調する人々が左右を超えていること。まずはそこに目を向けて頂きたい。

 

<取材・文・撮影/HBO編集部>

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