真夏のマスク着用、約8割が「暑さが気になる」と回答。快適に過ごすための対策は?

真夏のマスク着用、約8割が「暑さが気になる」と回答。快適に過ごすための対策は?

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 マンダムは7月上旬、「夏のマスク着用についての意識調査の結果」を発表した。マスクは風邪やインフルエンザが流行する冬に着用することが多いが、今年は新型コロナウイルスへの感染予防を目的に気温が高くなっても着用する人が多いのではないだろうか。

 調査結果でも、「暑い時期でも外出時にマスクを着用する予定」と答えた人が88.1%に上っている。しかし夏場のマスク着用には「暑さ」という問題が生じる。快適にマスクを着用するにはどうすれば良いのか。

◆「普段よりもストレスを感じそう」と心配

 調査は今年6月に実施。15歳〜59歳の男女を対象とし、437人から回答を得た。「暑い時期にもマスクを着用する予定」と答えた人に着用頻度を聞くと、「毎回着用すると思う」(75.4%)が最も多かった。

 「マスク着用時に気になることがあるか」を身体面、気持ちの面の双方で聞いたところ、身体面では「暑さ」(78.4%)と「息苦しさ」(72.7%)が群を抜いて高い。3位以降には「顔の蒸れ」(51.7%)や「マスクの中の汗」(47.5%)が続いており、暑さを原因とした不快感を気にする人が目立つ。

 気持ちの面での最多回答は「普段よりストレスを感じそう」(60.5%)で、「普段よりもやる気が出なさそう」(30.9%)が続いた。夏場に高頻度でマスクを着けることでストレスが生じ、日常生活に支障をきたしそうだ。

◆「暑さ対策はできないと諦めている」人も

 快適なマスク着用の鍵は、暑さ対策にありそうだ。しかし「暑い時期にマスクを着用する際の暑さ対策をしている、または対策を検討していますか」を聞いたところ、「はい」(50.6%)と「いいえ」(49.4%)はほぼ同率。暑さ対策をする人としない人が二分した。

 「対策をしない、対策を検討していない」と答えた人に理由を尋ねると「対策はしたいが方法がわからない」(56.3%)のほか、「暑さ対策はできないと諦めている」(21.6%)との回答が挙がった。

 調査対象者全員に「マスク着用時の暑さ対策があるなら知りたい、 やってみたいと思いますか」を聞くと、「はい」(87.9%)の回答が圧倒的に多く、関心の強さがうかがえる。

◆皮膚にある冷感センサーを刺激する

 暑さ対策をするうえで必要なのが、ヒトはなぜ「涼しい」と感じるのかを知ることだ。ヒトの皮膚には温度を感じるセンサーがあり、それによって暑さや涼しさを感じられる仕組みになっている。このセンサーは「温度感受性(TRP)チャネル」(トリップチャネル)と呼ばれ、ヒトはこのチャネルの反応によって温度を認識し、体温の調節を行う。

 調査を実施したマンダム広報の五嶋善晃氏によると、TRPチャネルにはいくつか種類があり、ものによって反応する温度帯が異なり、冷感を感知するのは「TRPM8」(トリップエムエイト)という冷感センサーだという。つまり、真夏に涼しさを感じるためには、TRPM8を反応させればよいことになる。

 「そのための方法には『肌の温度を下げる』と『清涼成分で刺激する』の二つが挙げられます。前者の代表的な対処は、冷たいペットボトルを体に当てることです。ちなみに鼻には冷点と呼ばれる冷たさを感じる感覚点が多く存在しているといわれています。」(五嶋氏)

◆夏場のマスク着用を快適にするには?

 では後者の「清涼成分で刺激する」とはどういうことなのか。五嶋氏は「ハッカやミント味のお菓子などを食べると、それ自体は冷たくないのに『なんだか冷たいな』と感じたことはありませんか?これはハッカやミントに含まれるメントールという成分がヒトの冷感センサーを刺激し、実際に皮膚が冷たいと感じる時と同様の信号を脳に送るために起こります。もっとわかりやすく言うと、脳に冷たいと勘違いさせるわけです」と説明。

 また五嶋氏によれば、個人差はあるものの、柑橘系の香りは清涼感を感じやすいそうだ。

 それらをふまえて五嶋氏は、夏場のマスク着用で清涼感を得るための工夫として次のようなやり方を教えてくれた。

「マスクを着ける前に、メントールが配合された化粧水を顔に塗ると清涼感が得られて良いですね。それだけではなく、冷たいペットボトルを顔のマスクで隠れている部分などに当て、実際に皮膚の温度を下げることも効果的です。

また汗で口元に不快感を抱くようになったら、こまめにメントール配合のフェイシャルペーパーなどで、顔を拭き取ります。ただ注意点があって、清涼成分での刺激は脳に『冷たい』と思わせている状態なので、熱中症の対策は別途必要です。水分補給や休憩を意識してとるようにしましょう」

 なおクールハックについては、マンダムの社員有志が「清涼部」を立ち上げ、夏を乗り切るヒントを発信している。

 涼しさを感じる仕組みを知り、暑い時期のマスク着用を快適なものにしていきたい。

<取材・文/薗部雄一>

【薗部雄一】

1歳の男の子を持つパパライター。妻の産後うつをきっかけに働き方を見直し、子育てや働き方をテーマにした記事を多数書いている。

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