ダメ上司やパートナーに足りないもの。頼りにされる人に生まれ変わる、たった4つの質問

ダメ上司やパートナーに足りないもの。頼りにされる人に生まれ変わる、たった4つの質問

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 頼りになると思われて、いつも人の輪の中心にいる人と、逆に頼りにならないと思われて、ポツンと立っていることが多い人がいる。知識も、スキルも、経験も、あまり違いがないにも関わらず、相談を持ちかけられる人と、そうでない人に二分される。

◆頼りにされるのは生まれつき?

 頼りにされるかされないかは、もって生まれた資質によるので、社会人になってから今更、資質を変えようと思っても変えることができないと諦めている人も少なくない。

 しかし、もし今からでも、頼りにされる人になろうと思えば、なれるとすれば、なってみたいと思わないだろうか。それも、何も長く辛い訓練をしなければならないわけではない。4つの質問を繰り出すだけで、頼りにされる人になれるのだ。

◆悩みを聞き出す4つの質問

 4つの質問とは、「洗い上げ質問」「掘り下げ質問」「示唆質問」「まとめの質問」だ。例えば、同僚と世間話をしているとしよう。「最近、何か気になっていることある?」「顔色が優れないようだけど、もしかしたら困りごとがあるの?」というように、気になっていることを、2つでも、3つでも洗い上げる質問をする。

 気になっていることがないならば、それでよい。もしあるならば、それを聞いて、次に掘り下げ質問を繰り出す。「3つのなかで、どれが一番心配ですか?」「どれから先に解決したい?」というように、一番深刻な問題を聞く。

 一番深刻な問題がわかったら、その問題に対して、「仮に○○だったら、安心ですか」「もし、これができたら、解決しそう?」というように、ある前提をおいて、方向性を示唆する。

 「それだったら解決するかもしれない」「試しにやってみても、いいかもしれない」という返答が返ってきたら、「では、それでやってみましょうか?」「その方向で取り組んでみるということでよい?」というようにまとめも質問で繰り出す方法だ。

◆指示・命令や助言は必要ない

 頼りにされる人になるためには、しっかり助言しなければならない、解決策を提示しなければならない、相手を説得させる指示・命令ができなくてはならない……と思い込んでいる人が多い。

 しかし、この方法は質問するだけの方法だ。指示・命令がないどころか、助言すらない。しかし、質問するだけなので、そのぶん、相手に自ら気づいてもらうことを促すことができる。

 だからこそ、相手はこの人と話していると、いつの間にか気づきを与えてくれる、気持ちが変わる、その気になる、モチベーションが上がる……というにように感じて、いつのまにか「この人ももっと話したい」「なにかあったら、話してみたい」「気になることが出てきたら相談してみよう」という気持ちになる。頼りにされる人、相手を自然に巻き込む人の言動を分解すると、この4つの質問を繰り出していることに行き着くのだ。

 4つの質問は会議で合意形成する際に役立つ方法だ。しかし、このように一対一の対話でも役立つ。電話やオンラインで対話する際は、何を話すかということが相手を巻き込めるかどうかを左右する比重が高まるので、特に有効だ。働き方が大きく変わり、ビジネス上は、非対面でのコミュニケーションが主流となった。非対面で相手を巻き込むためにも、活用してみてはどうだろうか。

◆4質問はマンツーマンの対話にも応用可能

 質問:4質問は一対一の場面でも役立つか

 相手を巻き込む4質問による合意形成手法は、会議の合意形成に役立つと思いますが、一対一の合意形成の場面でも役立てることができるでしょうか?

 回答:一対一の面談でも役立つ

 4質問による合意形成手法は、会議における合意度を上げますし、会議時間を短縮する効果があります。そして、会議だけでなく、一対一の合意形成を図る場面でも活用できます。

 例えば、一対一の面談で4質問を繰り出していくと、相手の相談ごとを解決しやすくなったり、その解決策についての腹落ち度合を高めたりすることができます。

【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第199回】

<取材・文/山口博>

【山口博】

(やまぐち・ひろし)

モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社新書)、『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい)、『99%の人が気づいていないビジネス力アップの基本100』(講談社+α新書)、『ビジネススキル急上昇日めくりドリル』(扶桑社)がある

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