コロナで浮き彫りになるビジネススキルの差。デキるzoom会議でダメリーマンから脱却せよ

コロナで浮き彫りになるビジネススキルの差。デキるzoom会議でダメリーマンから脱却せよ

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 多くのビジネスマンが在宅勤務をして新しい働き方を模索するなか、会議のあり方も大きく変わりつつある。例えば、対面での会議がリモートに変わり、会議時間が短くなったという企業が多い。

◆会議の効率化を進めたコロナ

 従来は2時間でも3時間でも、時間の許す限り会議を続けたり、別の日時に再度設定して、会議を繰り返す企業が少なくなかった。これが、リモート会議になって、一時間なら一時間で決められることを決めて、まずは実行しようというケースが増えた。

 回線の容量の制約があって、そうしている企業もあれば、在宅メンバーの時間を長く拘束しないという考え方に立っている場合もある。リモート会議は、会議時間の短縮に役立っているのだ。

 会議時間が短くなることもさることながら、決められることを決めて実行するという考え方が、ビジネスを加速させている。頭のなかで、ああでもない、こうでもないと考えあぐねたり、メンバー同士であれこれ言い合っていることは、いわば机上の空論だ。

 ある程度検討したら、まずは実行してみたり、試してみることで実際の経験を積むことができる。首尾よく進んでも、進まなかったとしても、机上の空論では得られなかった実際の経験値をもとに、再検討できる利点がある。

 これを、失敗するかもしれないから、さらに検討が必要だ、もっと議論を尽くさなければならないと、検討したり議論すればするほど、机上の空論度が高まってしまう。ある程度のところで実践して、その結果をふまえて、あらためて議論して、修正する。これが成果を上げるための早道だ。

◆限られた時間で決められることを決める

 コロナショック下での新しい働き方を実現する取り組みが、この行動を後押ししている。在宅勤務で、個々の裁量と取り組みの比重が高まる傾向にあるのだ。限られた時間で決められることは決めて、あとは個々の取り組みを行う。その経験を持ち寄って、再び限られた時間で検討する。この検討と実践のサイクルを回すことが、リモート時代のパフォーマンス向上のカギだ。

 会議だけではない。研修についても、そのことが言える。例えば、筆者はこれまで2泊3日ホテルに宿泊していただき、計16時間で実施していきたメーカーA社の役員向けの経営実践力向上演習を、今年はZoomで実施した。

 移動も宿泊も不要で集中した日程で組む必要はなく、また参加者も集中した日程はとりづらい。演習効果を上げるという観点からも演習を分散したほうがよいのだ。A社の場合は、一日2時間ずつ3週間、8日間にわけて実施した。

 2泊3日で対面実施した際には、時間の経過とともに参加者同士の親密度が高まり、演習効果によい影響を与えていた。一方、一日2時間8日間でZoom実施した場合は、休憩時間に参加者同士で親密度が高まるということはあまりない。

◆「まずは実行」する会議を目指す

 しかし、一日2時間8日間のZoom演習の場合は、2時間演習して修得したスキルをさっそくその日や翌日に実践で活用し、その結果を持ちよって次の2時間の演習に参加することができる。

 まさに、演習と実践のサイクルだ。限られた時間でリモート演習し、各々の状況のなかでそれを試して、再びリモート演習する。分解スキル反復演習を実践できるのだ。

 ああでもない、こうでもないと考えあぐねるだけの会議や、あれこれ考えるだけの研修では、進歩はない。まずは、試してみることだ。ある程度検討したら、まずは実践して確かめて、再び会議を行う。ある程度演習したら、まずは実践活用して、再び演習する……。新しい働き方が、このような実践会議、実践演習を定着させていくに違いない。

◆セルフトレーニングで4質問を馴染ませる

 質問:質問による合意形成手法は実際にどの程度効果があるのか

 4質問による合意形成手法の原理はわかりましたが、実際の会議でどの程度効果があるものでしょうか? 実際にやってみると、難しいように思いますが、どのようにスキルを上げていけばよいのでしょうか?

 回答:試してみることをお勧めします

 実際の会議の場面で、試してみることをお勧めします。何度か実施していると、洗い上げ質問から掘り下げ質問への転換のタイミング、深刻度合による異論や懸念の優先順位付けの方法に慣れてくると思います。

 以下の方法で、一対一で相手の懸念を4質問だけで解消するロールプレイング(ロープレ)を実施すると、スキルが上達することを実感できます。

 セルフトレーニング

 ・2人一組で、ひとりがリーダー役、ひとりがメンバー役になり、ロープレします

 ・メンバー役は、業務についての懸念があるとします

 ・リーダー役は、4質問を繰り出し、その懸念を洗い上げ、掘り下げ、前提を置いて解決の方向性を示唆し、解決策の合意度を確認します。

 ・リーダ役は、自撮りしてロープレ後、動画を再生し、次のロープレや実践で、質問の繰り出し方をどのように改善していくか検討します

 ・一回5分のロープレで、各質問一分程度で行います

【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第200回】

<取材・文/山口博>

【山口博】

(やまぐち・ひろし)

モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社新書)、『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい)、『99%の人が気づいていないビジネス力アップの基本100』(講談社+α新書)、『ビジネススキル急上昇日めくりドリル』(扶桑社)がある

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