コロナ禍での新しい初詣 「密」を避ける方法とは?

コロナ禍での新しい初詣 「密」を避ける方法とは?

(adobe stock)

 新型コロナウイルス感染が収まらぬまま、年越しを迎えようとしています。この冬は密集を避けるために、三が日を避けての初詣が呼びかけられています。しかし、それでご利益がなくなってしまっては元も子もありません。そこで、三が日以外で寺社仏閣にお参りに行くと良い日をご紹介いたしましょう。

◆「縁日」ってただのお祭りではない

「縁日」ときくと、露店がならぶお祭りのようなイメージを持たれる方も多いでしょう。しかし、縁日とは元来は仏教の言葉で、そのお寺の本尊に縁の深い日だとされ、この日に参詣をすればご利益が増すと信じられてきました。

 例えば、関東圏では神奈川県の川崎大師や、栃木県の佐野厄除け大師、東京都の西新井大師など「大師」とつくお寺が、初詣客を多く集めていますが、ここでいう大師とは弘法大師空海のこと。弘法大師の縁日は21日ですので、1月21日などのお参りも良いかもしれません。

 また、その年の最初の縁日を、金毘羅宮なら「初こんぴら」といった具合に「初◯◯」として、篤く祭る習わしがあります。有名なのが、古典落語の題目にもなっている「初天神」。天神とはつまり、菅原道眞を祀る天満宮のこと。令和という元号のゆかりの地としても注目を集めた、福岡県の太宰府天満宮も、毎年三が日には200万人という参拝客が訪れます。初詣に天満宮へ出かけようと思っていた方は、三が日を避けるなら菅原道眞の縁日が毎月25日なので、12月25日や1月25日がよいでしょう。

◆自分の「守り本尊」を知っていますか?

 日本人は、自分の干支は知っていますが「守り本尊」を知らない人がほとんど。生まれた年によって、縁のある神仏が守り本尊として一生見守っていてくれると言われており、子(千手観音)、丑・寅(虚空蔵菩薩)、卯(文殊菩薩)、辰・巳(普賢菩薩)、午(勢至菩薩)、未・申(大日如来)、酉(不動明王)、亥(阿弥陀如来)と振り分けられています。

 これをもとに、自身の守り本尊の縁日にお参りに出かけてみてはいかがでしょう。例えば、子年生まれの方は、観音菩薩の縁日は毎月18日なので、千手観音の祀られている奈良県の長谷寺に1月18日に参拝をしたり、酉年の方は不動明王が28日なので、不動明王を本尊とする千葉県の成田山新勝寺に1月28日にお参りに行くのもよいでしょう。

 また、亥年の方は、阿弥陀如来の縁日が15日なので、阿弥陀如来が本尊で10円玉のデザインで有名な平等院鳳凰堂に1月15日に出向くのはいかがでしょう。もちろん、都道府県を跨いでの移動には、感染拡大の状況に注意が必要ですが、今年は、三が日に一斉に集まるより、自分に縁のある神仏に縁のある日にお参りに行くのが、賢い選択となるかもしれません。

◆それでも三が日に参拝したいなら

 とはいえ、初詣を信仰心からではなく、正月気分を味わうイベントとして楽しんでいて、別の日程を提案されても気が進まないかもしれません。そうした方にはオンライン参拝をオススメいたします。オンライン参拝は、実際の参拝の劣化版のようにも思われがちですが、このコロナ禍で各寺社仏閣が様々な知恵を絞って、オンラインでしかできないこともあるのです。

 まず、大晦日の夜の定番といえば除夜の鐘。愛知県にある紅葉で有名な普門寺では、2016年から参拝者の安全面を考慮して、夜ではなく大晦日の昼間に「おおみそかの鐘」を撞いています。例年は、参拝者も鐘をつくことができるのですが、今年は感染拡大防止の観点から住職がひとりで鐘を撞く様子が、YouTubeLiveやインスタライブで生配信されます。ただ鐘を撞く姿を眺めるのも、風情があり一年をゆっくり思い返すのには良いと思いますが、この日限定の御朱印が出ることになっており、人に接することなくインターネットや郵送で申し込むことが可能となっています。今年ならではの大晦日の形を体験してみてはいかがでしょう。

 奈良の大仏でお馴染みの東大寺は年末年始にかかわらず、すでにオンライン参拝を開始しています。しかも、たんなる写真ではなく「3Dバーチャル参拝」と名付けられたページが東大寺のホームページ内に設置され、ストリートビューのように360度見回しながら、歩くように進んでいける仕様になっているのです。大仏殿は堂内にまで入ることができ、大迫力の奈良の大仏だけでなく周囲に祀られた大仏に引けを取らない仏像群も拝観することができます。実際に拝観しようとすれば、550円の入堂料がかかるところ、この3Dバーチャル参拝はなんと無料で見ることができるのです。

◆「すっきりメールサービス」まで

 最後にご紹介するのは、東京都にある桜神宮。多くの寺社がオンライン参拝に挑戦していますが、境内の写真を並べて行くというのが通例です。そうした中で、こちら桜神宮はホームページ内の「インターネット遥拝」というバナーから進むと、実際の参拝を体験するような作りになっています。

 まず、クリック(スマートフォンならタップ)で、二礼二拍手一礼をし、次のページでは記帳(スキップも可)をします。さらに進むと、生まれ月ごとに分けられたおみくじを引くことができ、次のページでは「合格祈願」「良縁成就」などとかかれたお守りをダウンロードすることができるのです。最後のページでは、メールフォーム形式で人間関係や運勢について、宮司さんが相談に乗ってくれるページが用意されています。さらに、気持ちの悪いメールなどを桜神宮に転送して、お祓いをしたうえで処分してもらう「すっきりメールサービス」なるものも設置されています。驚くことに、これが全て無料で行えるので、ほとんど参拝の「体験」をオンラインで行うことができるようになっています。

 コロナとともに過ごす年末年始。できないことを嘆くより、感染予防をしながら、こんなときにしか体験できない参拝を模索して見てはいかがでしょう。

<文/Mr.tsubaking>

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