テレワーク環境を整えよう! ビジネス世代を支えるワークチェアの選び方

テレワーク環境を整えよう! ビジネス世代を支えるワークチェアの選び方

ErgohumanPro Ottoman

 新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない世の中で、すっかり定着しつつあるテレワーク。在宅勤務が続くにつれ、肩こりや腰痛がひどくなったと訴える人も多い。オフィスと同じ環境を求めて、ワークチェアやPCデスクをいいものに変えたいという需要は増えている。しかし、値段も機能もピンキリで、どれを選べばいいのか分からない……。そんな読者のため、チェアコンシェルジュに「自分に合う椅子の選び方」と、おすすめのワークチェアを聞いてきた。

◆ワークチェアは高ければ高いほどいいワケではない

 今回ワークチェアについて教えてくれるのは、東京・浅草橋にあるワークチェア専門店『WORKAHOLIC』の商品管理担当者兼チェアコンシェルジュの伊藤僚範氏だ。

 ワークチェアの購入を考える時に、まず検討するのが「どの価格帯のものを購入するのか」だ。ネットで評価が良いものを探すと、10万円代から、高いと20万円以上するワークチェアがヒットする。やはり高いものを買えば間違いがないのかと思いつつも、大きな買い物なので躊躇してしまう。

「価格の高いワークチェアが良いものだと思い、購入を考えている方も多いようですが、ワークチェアは高ければ高いほどいいというわけではないんですよ。例えばブランド力のあるワークチェアは値段が高いですが、ブランド力は実質的な機能性とはあまり関係ありませんよね。10万円のワークチェアより、20万円のワークチェアの方が疲れにくいかというと必ずしもそうではありません。

 大事なのは値段ではなく、自分に合ったサイズ感、肌感のものを選べるかどうかなんです。機能性に関しても、基本的に多ければ多いほど値段は上がります。でも、たくさんの機能を備えていればいいということではなく、自分に必要なものが揃っていればいいんです」

 伊藤氏によれば、ワークチェア購入の際には「サイズ感・座り心地・機能性」が自分に合っているかを確認して購入するのがベストだという。身体に合ったサイズかどうか、自分がリラックスできる感触かどうか。そして、アームレストやヘッドレストなど、自分がほしい機能が備えられているかどうかだ。『WORKAHOLIC』のようなショップに出向き、これらをしっかり確認しながら、ワークチェアの座り比べをすることが重要だ。

◆ビジネス世代におすすめのワークチェアとは

 『WORKAHOLIC』は現在事前予約制で来店することができる。店内には国内外約70脚のワークチェアが展示されており、自分で座り心地を確かめることができる。しかし、なかなか来店できないという人のために「ビジネス世代のテレワーク目的」のワークチェアとしておすすめのものをお伺いした。

 一脚目は「Ergohuman(エルゴヒューマン)」という台湾ブランドの「ErgohumanPro Ottoman」というワークチェアだ。こちらは背面が上部と下部で2枚に分かれて構成されている。そのため腰のサポート部分が独立した動きをし、座る人の腰のカーブを押し出してくれるのが特徴。腰のサポート力に優れている。

 オットマンもついているので、作業の合間に思いきりリクライニングして休憩するのもいい。

 そしてなんと言っても、コストパフォーマンスがいいのもイチオシポイントだ。機能はしっかり揃っていながらも、10万円強と手が届く価格設定になっている。エルゴヒューマンブランドのワークチェアは、10万円以下で買えるものも多いそうだ。

 二脚目は国内メーカーの中でも有名な「OKAMURA」の「Baron」というワークチェア。こちらは『WORKAHOLIC』で特注しているモデルだそうで、座面や背面がスリムな設計になっている。横幅が狭めなので小柄な男性や、華奢な女性にもフィットしやすい。ヘッドレストも付いていてやや高さがあるが、部屋の中でも威圧感を感じづらい。同店でも毎月1位、2位を争うほどの人気商品だそう。

 機能面ではアームレストが内側にたためるので、ひじを置いての作業がしやすく、デスクトップを使っている人には特におすすめできる。またヘッドレストが大型で、高さや角度まで調整できるので、首こりを感じやすい人にもおすすめだ。

◆文具メーカーのコクヨが作ったユニークなチェアも

 三脚目は「Steelcase」というブランドの「Leap」というワークチェア。こちらは背面・座面がメッシュではなく、クッションでできているため、座り心地がもっちりと柔らかいのが特徴だ。長時間座っていても、お尻が痛くなりづらい。生地の種類も選ぶことができるので、メッシュチェアの座り心地が苦手な人にもおすすめだ。

 ワークチェアとしての機能もしっかりと充実しており、背もたれのカーブを調整できる機能は腰痛でお悩みの方に嬉しい。

 四脚目は世界で最も有名なワークチェア「Aeron Chair(アーロンチェア)」シリーズの「Aeron Chair Remastered」。メッシュ製チェアが世界に知れ渡るきっかけになったチェアだ。デザインが評価されており、ニューヨーク近代美術館にもセレクションされたことで有名に。ワークチェアでここまで認知度の高いブランドは他にないそう。

 ヘッドレストがないタイプのメッシュチェアだが、メッシュの密度が場所によって異なり、坐骨が当たる部分などは柔らかくなっているので、予想よりも硬すぎない座り心地だ。腰部はしっかりしたメッシュの張りと腰椎と仙骨(骨盤裏の部分)を支えるパッドが腰を安定させている。また、座面が前傾する機能がついているため、アナログでの書き作業など、どうしても前傾になりがちな姿勢を取ることが多い人にもおすすめ。

 五脚目は日本の文房具メーカー「KOKUYO」の「ing」。実はオフィス家具もたくさん作っているコクヨのこのチェアは、他のものとは一線を画す存在だ。

 なんと「ing」は座るとバランスボールのように、座面が360度自由にグラインドする。テレワークで身体が凝り固まりがちな人でも、適度にリラックスしながら作業することができる。座ってみると予想以上に滑らかにグラインドするので、自分の動きに合わせてストレスなく椅子を動かせる。一定時間で身体を動かしたくなる人や体を揺らしながら集中したい人におすすめだ。グラインドは真ん中で固定することもできるので、用途に合わせて調整できる。

◆「自分に合う」ワークチェアを体感する

今回は『WORKAHOLIC』でも人気のある、汎用性の高いチェアを紹介してもらった。

ワークチェアは安い買い物ではない上に、テレワーク中の人にとっては、自分の健康状態も左右する大事な相棒である。同店は、そのワークチェアに正しく適切に座る作業姿勢のアドバイスももらえるのが人気の理由とのこと。今年は新型コロナによるテレワークの普及から、来店予約も購入数も増加しているという。

 ワークチェアは様々なメーカーが出しているもののため、専門店でないと座り比べることも難しいが、今回紹介したワークチェアの中で自分に合いそうなものに目星をつけながら、実際に一度、家具店や専門店に座りに行ってみるのが良いだろう。

 腰痛があるなら腰のサポートのあるもの、デスクトップを使用しているならアームレストがあるものなど、自分に必要な機能や優先順位を決めてからの検討がおすすめだ。

<取材・文・撮影/ミクニシオリ>

【ミクニシオリ】

1992年生まれ・フリーライター。週刊誌などにアングラな性情報、最新出会い事情など寄稿。逆ナンや港区合コンの現場にも乗り込み、恋愛経験を活かしてtwitterで恋愛相談にも回答。カルチャーにも素養がある生粋のサブカル女子。Twitter:ライタ〜ミクニシオリ

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