今年こそ口だけ野郎の汚名返上! 新年の抱負を実現するための3ステップ

今年こそ口だけ野郎の汚名返上! 新年の抱負を実現するための3ステップ

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 「あれもやりたい」「これもやりたい」……。読者の皆様にも新年にあたって、取り組みたい抱負がさまざまあるに違いない。もちろん、やりたいことばかりではなく、「あれもやらなければならない」「これもやらなければならない」と、やらなければならないことも次々と浮かび上がる。

◆抱負を実現する可能性を高める方法とは

 しかし、やりたいことや、やらなければならないことを洗い出せば洗い出すほど、一人でできるだろうかと気になり始める。取り組んでいくうちに、「これができない」「あれができない」とひとつずつ脱落しはじめ、時間の経過とともに、新年の抱負が実現できなくなる。こんな経験をした人は多いに違いない。

 新年の抱負を実現しやすくする方法はないだろうか。このように申し上げると、「抱負はあくまで抱負に過ぎないのだから、実現できなくてもしょうがない」「そんなうまい話があるはずがない」という見解が返ってくる。

 もちろん必ず、そして完全に抱負を実現できるようになる方法ではないが、実はかなりの程度で抱負を実現する可能性を高める方法がある。その方法が、「モチベーションファクター」を活用する方法だ。

◆意欲を高めるアクションで初動にはずみを

 モチベーションファクターとは意欲を高める要素で、チャレンジかオーナーシップか、ステイタスか協力か、安定か調和かの6つにわかれる。

 筆者は順に、「目標達成型」「自律裁量型」「地位権限型」「他者協調型」「安定保障型」「公私調和型」と呼んでいるが、日本のビジネスパーソンのモチベーションファクターはだいたいこの6つに均等に分布している。

 このモチベーションファクターに着目すると、新年の抱負の実現度が高まる。その方法とは、大きくわけて次の3つステップだ。

 第1のステップは、抱負を実現するために必要なさまざまなアクションを、自分のモチベーションファクターに近いものから実施していく方法だ。たとえば、自律裁量の人であれば創意工夫して取り組むアクションから、安定保障の人であればリスクを回避するアクションからだ。

 モチベーションファクターは意欲を高める要素だ。自分のモチベーションファクターに関連が深いアクションに取り組む際は、高いモチベーションレベルで取り組むことができ、成果が上がりやすい。こうしたアクションから実施はじめると初動にはずみがつき、スタートダッシュが図ることができ、その後のアクションの実現度も高まる。

◆カギとなる「ブリッジ」とは

 そうはいっても自分のモチベーションファクターに関係のないアクションを実施しなくてはならない場面もある。そこで第2のステップは、こうしたアクションに必要なモチベーションファクターと、自分のモチベーションファクターの両方に関係した要素を盛り込んで、プロセスを設定することだ。

 たとえば、他者協調のアクションを目標達成の人が実施する場合、他のメンバーとミーティングを持ち合同で取り組む点を明確にする(他者協調)プロセスと、その後、個別に目標達成の進捗状況をトラッキングしていく(目標達成)プロセスの両方を盛り込むということだ。

 私はこれを、「アクションと自分のモチベーションファクターをブリッジする」と呼んでいる。そうすることで、アクションに必要なモチベーションファクターも自分のそれも満たされ、実現度が高まりやすくなる。

◆ほかの人がタスクを快く引き受けてくれる方法

 それでも実現度が高まらない場合は、ほかの人にアクションを依頼するとよい。これが第3のステップだ。

 ほかの人に依頼することなどできないと思うかもしれないが、実は相手のモチベーションファクターに関連したアクションは、その相手に依頼しやすいことがわかっている。誰しも自分のモチベーションファクターを刺激するアクションには取り組みやすいものだ。

 自分の嫌なアクションをほかの人に依頼するから、たらい回しになってしまう。相手が好む、すなわち相手のモチベーションファクターに合致したアクションをその相手に実施してもらえばよい。逆に、自分のモチベーションファクターに合致したアクションは、自分で引き取ればよい。

 ほかの人に依頼すると言っても、一定の人にアクションが偏って、その人に負担をかけないかと思う人もいるだろう。モチベーションファクターは統計的には6つに分散しているので、ある程度大きなチームで、その人のモチベーションファクターごとに依頼することができれば、タスクはほぼ均等に割り振られることになる。今年こそ、新年の抱負を実現するために試してみていただきたい。

 質問:ほかの人に仕事を依頼したらその人にしわ寄せがいくだけではないか

 「ほかのメンバーや部下に依頼できることは依頼する」「上司に依頼できることは依頼する」といっても、ほかの人もみな忙しいので、おいそれと依頼することなどできません。

 仮に依頼できたとして、自分はそれで業務量が軽くなるからよいかもしれませんが、ほかの人にしわ寄せがいくだけで、チームとしては問題解決になっていないのではないでしょうか?

 回答:相互にモチベーションファクターに合致した仕事をし合う

 ある人がほかの人に一方的に仕事を依頼するというのではなく、ほかの人のモチベーションファクターにより合致した仕事を依頼する、ほかの人からも自分のモチベーションファクターに合った仕事の依頼を受けるということを相互に行っていくと、チーム全体としてパフォーマンスが上がることになります。

 そのためにも、相手のモチベーションファクターを見極めて、それに合った仕事をお互いが担っていくということが重要なのです。

 業務のスケジューリングのスキルに限らず、ビジネススキルを実際に発揮していくためには、組織やチームのなかで自分だけがスキルを高めている状態よりも、ほかのメンバーも同様にスキルを向上させていることが望ましいのです。

【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第222回】

<取材・文/山口博>

【山口博】

(やまぐち・ひろし)

モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社新書)、『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい)、『99%の人が気づいていないビジネス力アップの基本100』(講談社+α新書)、『ビジネススキル急上昇日めくりドリル』(扶桑社)がある

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