気まずい沈黙でついネガティブ思考に。「Zoom疲れ」を解消する3つの簡単な方法

気まずい沈黙でついネガティブ思考に。「Zoom疲れ」を解消する3つの簡単な方法

photo via Pexels

 「オンライン会議のあと、どっと疲れる」「オンライン会議での時間の進み方が、リアルの対面での会議に比べて遅い」のような症状を感じている人は、「Zoom fatigue(Zoom疲れ)」に悩まされているかもしれない。「Zoom疲れ」については、スタンフォード大学を始め、世界中の大学が研究を行っており、いろいろな考察を報告している。

◆長時間の会議中は意図的に「目を逸らす」

 筆者も日頃から、ZoomやMicrosoft Teamsなどのオンライン会議ツールを使って会議を行っている。今回は、そのなかで気づいた「Zoom疲れ」の原因と解決策を、海外の研究結果などと絡めながらご紹介する。

 1.監視されている感覚

 Zoomのようなオンライン会議ツールを使って会議をしていると、画面上に会議に参加している人の顔が並んでいて、じっとこちらを見ている。そのような状況で、人は自分が絶えず監視されているようなプレッシャーを感じる。

 自分が話していないタイミングでも、画面上には会議参加者の顔が並んでいて、こちらを見つめている……。それは、リアルな対面での会議にはなかった状況だ。

 リアルでの対面の会議だと資料に目を落としたり、別の人同士が対話するなど、今のリモート会議ほど自分のことをじっと見られることはなかっただろう。

 このような常時監視されているような状態だと、リアルでの会議以上にしっかり集中しないといけないというプレッシャーを感じてしまう。一般的に、人が深い集中を続けられる時間は15分程度と言われているが、会議は30分や1時間もある。それだけ長く集中していると、対面での会議に比べて疲れるのは自然なことだ。

 この状況の解決策としては、「15分に一度は画面外に目線を向ける」ことが効果的だ。

 特に、窓の外など奥行きのある景色を見るのが効果的で、何かを考えながら窓の外を見てほしい。画面からくる視線のプレッシャーから解放されて、リラックスすることができるはずだ。

 また、奥行きのある景色は人の創造性を高めることができるので、その点でも効果的だ。

◆約半数が画面上の自分を見たくない?

 2.「適切な表情」へのプレッシャー

 上記は第三者に監視されているプレッシャーだが、同時に自分で自分自身を監視しているプレッシャーもオンライン会議ならではだ。

 オンライン会議では、自分の顔も画面に表示されており、自分の表情を見ることができる。ほとんどの人は、リアルの対面の会議で自分の表情を見ることはなかったはずだ。

 ランクアップが行なった調査によると、画面越しの自分の顔を見ることを嫌だと感じる人は約48%で、約半数の人が自分の顔を見ることを嫌がっている。その理由としてもっとも多かったのが、「表情が気になるから」というものだ。(参照:PR TIMES)

 自分が考えているときや、話を聞いているとき、話しているときに、怖い顔・変な顔をしていないか、親しみのある表情ができているかなど、「適切な表情ができているか」ということに気を払う必要があり、プレゼン以外のことに注意を奪われて、注意力や体力を消耗させられてしまう。

 そもそも、リアルの場で気をつけていた人は少ないので、新しく注意を払う必要はないはずなのだが……。Zoomには自分の画面に自分のカメラ映像を非表示にする機能があるはずなので、その設定をオススメする。

◆数秒の「沈黙」が気まずい理由とは

 3.フィードバック遅延

 これはリアルでのプレゼンは上手だが、オンラインになった瞬間、下手になる人に典型的な理由だ。

 オンライン会議だと、ネットワークの関係で数秒遅れて相手に言葉が届く。そのときに沈黙の間が発生してしまうことは、多くの人が経験しているはずだ。

 たとえば、商品のプレゼンが一通り終わったあとに、「以上になりますが、いかがでしょうか?」と投げかけると、「……(3、4秒ほどの沈黙)……うん、素晴らしいと思います」のような、相手に言葉が届くまでの時間と、相手が返事を考えて出すまでの時間が、リアルでのプレゼンに比べて圧倒的に長く、この沈黙に人は不安や緊張を感じてしまう。

 なぜなら、人は「ネガティブバイス」という、物事を悪いほうに考える思考のクセを持っており、この沈黙のときに相手が何を考えているか想像すると、悪いほう、悪いほうに考えてしまう。

 「理解しずらかっただろうか?」「商品が合わなかっただろうか?」など、沈黙にネガティブな想像が起きてしまう。身近な恋愛の例だと、気になる相手にLINEをして返事が遅いときに、「あれ、嫌われたかな」と思ってしまうのも、ネガティブバイアスによる影響だ。しかし、それは認知の歪みのため、事実とは異なることが多い。

 プレゼンがうまい人は、フィードバックをリアルタイムで受け取り、返すなど会話のテンポがいい。まだオンライン会議で本領を発揮できていない場合は、この沈黙の扱い方に慣れていない可能性がある。

 どうしても沈黙に慣れない場合は、「結論から話す」「ゆっくり話す」というのが効果的だ。これは、相手に話すための準備をさせることができるので、沈黙の時間を縮めることができる。

◆Zoomの「無駄遣い」で力みを除去

 Zoom疲れをしている理由の多くは、「無駄に力が入っている」ということに尽きる。

 初めて自転車に乗ったときに、ハンドルを握る手や、ペダルを漕ぐ足、椅子に座るお尻、バランスを取ろうとする体幹など、あらゆる場所に力が入って疲れたはずだ。Zoom疲れも同じで、心や身体が力み過ぎている。

 そのため、Zoom疲れを感じている組織や人がいる場合は、Zoomを使った雑談をするなど、Zoomで会話する頻度を増やすとよい。

 我々は、まだオンライン会議に心も身体も適応できていない。適応するためには、まずは量を増やすことが効果的だ。そうすると、力の抜き方もわかるはずだ。

<取材・文/山本マサヤ>

【山本マサヤ】

心理戦略コンサルタント。著書に『トップ2%の天才が使っている「人を操る」最強の心理術』がある。MENSA会員。心理学を使って「人・企業の可能性を広げる」ためのコンサルティングやセミナーを各所で開催中。

関連記事(外部サイト)

×