愛子さま12月で20歳 菅首相は女性天皇議論に結論出せるのか

愛子さま12月で20歳 菅首相は女性天皇議論に結論出せるのか

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「皇室制度や歴史の専門家の考えを聞きながら予断を持つことなく議論を行っていただく」

加藤勝信官房長官は3月16日の記者会見で、安定的な皇位継承などの課題を議論する有識者会議を設置することを明らかにした。

有識者会議のメンバーに選ばれたのは次の6人。男性3人、女性3人となっている。

・上智大学教授の大橋真由美氏
・前慶應義塾大学塾長の清家篤氏
・JR東日本会長の冨田哲郎氏
・女優で作家の中江有里氏
・慶應義塾大学教授の細谷雄一氏
・千葉商科大学教授の宮崎緑氏

これまで、小泉内閣や安倍内閣でも皇室に関する有識者会議が開催されているが、男女同数となったのは初めてのことだ。

「ただでさえ、森喜朗氏の女性蔑視発言が世界中から非難を浴びたばかりです。有識者会議を男女同数としたのも、国際社会の目を気にしたものでしょう。また、いずれも皇室の専門家ではなく、とくに女優の中江有里さんを選んだことには驚きました。

女性宮家創設の是非だけではなく、女性天皇や女系天皇といった国論を二分しかねない問題も議題に上がるでしょう。一般国民に近い感覚を持ったメンバーにすることで、国民が有識者会議の意見を受け入れやすいようにする意図があるのかもしれません」(皇室担当記者)

小泉内閣の有識者会議にも出席した、皇室研究者の高森明勅さんに話を聞いた。

「政府はすでに、水面下で専門家へのヒアリングを終えているとみられます。昨年11月には『皇女』プランが検討されていると報じられました。しかし、この小手先の案は大きな反発を呼びました。野党からだけでなく、国会の取りまとめ役の大島理森衆院議長からもくぎを刺されてしまったのです。

これにより、政府は女性宮家はもとより、皇位の安定継承についても議題に上げなければならなくなったといえます。国会議員にとって、皇位の安定継承は論じることが難しいテーマですが、間違いなく喫緊の課題です。これまで先延ばしにしてきた問題にしっかりと向き合えるか、国会の見識が問われます」

■自民党にも女性天皇容認派が

現在、皇位継承者は秋篠宮さまと悠仁さま、そして現在85歳の常陸宮さまの3人だけ。事実上、悠仁さまに男性のお子さまが生まれなければ皇室は途絶えてしまうという、極めて危機的な状況にある。

女性皇族が結婚後も国家公務員として公務を担えるようにする「皇女」制度は、あくまで公務の担い手を確保するだけで、皇族減少の防止策にはならない。

そもそもこの問題については、御代替わり後に「速やかに」着手することになっていた。2年も先送りにしてきたにもかかわらず、ここにきて菅政権が取りかかることになったのはなぜなのだろうか。

「新型コロナウイルス対策の迷走と東京五輪をめぐるゴタゴタで、菅政権への信頼と期待感は日に日に萎んでいっています。菅首相には、世論の支持を回復することが急務。そこで“愛子天皇実現”への期待感を高めることで、政権の延命につなげようという考えがあるのではないでしょうか」

そう語るのは政治部記者。実は、菅首相は女性天皇容認に賛成を表明していたことがある。’05年9月に朝日新聞が行ったアンケートにそう回答しているのだ。

また、次期首相候補ともいわれる河野太郎行政改革担当大臣は、昨年8月に「女系天皇容認論」を語って話題となった。

「報道各社の世論調査では約8割が女性天皇容認に賛成しています。たしかに自民党内には、男系維持に固執する勢力がありますが、河野大臣だけでなく二階幹事長や石破元幹事長など、女性天皇容認派も少なくありません。男系に固執すれば皇室の存続が危うくなることを、現実主義者の菅首相が理解していないはずがありません。そして、政権の延命という観点からも、一部の保守派より8割の世論を味方につけたいというのが本音でしょう」(前出・政治部記者)

■有識者会議の元座長代理は「十分に議論することが必要」

愛子さまは、今年12月に20歳を迎えられ、本格的にご公務に携わる機会も増えていくとみられる。

「愛子さまの将来が政権の思惑に左右されかねないことに、雅子さまは大いに困惑されているのではないでしょうか。そもそも、小泉政権下の有識者会議では、女性・女系天皇を容認すべきとの報告書が出されていました。しかし、悠仁さまが誕生されたことで、皇室典範の動きは止まってしまいました。

16年前、愛子さまが将来の天皇になるといったんは決まりかけたにもかかわらず、結論は先延ばしになりました。愛子さまの将来設計は、それからずっと定まらないままだったのです。母として雅子さまが望まれるのは、しっかりと議論がなされたうえで、今度こそ最終結論が出されることではないでしょうか」

小泉内閣の有識者会議で座長代理を務めた、元最高裁判事の園部逸夫氏にも話を聞くことができた。

「女性天皇を認め、実現するべきかどうかは、そのときの国民の考えを参考にし、政府の考えもあわせてよく考えていくべきだと思います。結論を初めから決めつけることなく、十分に議論をすることが必要です」

皇室の存続、そして愛子さまの将来について、菅首相肝いりの有識者会議はどのような結論を出すことになるのだろうか――。

「女性自身」2021年4月6日号 掲載

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