「コロナ対策の評価指標」で明らかになった大阪の場当たり的対応

「コロナ対策の評価指標」で明らかになった大阪の場当たり的対応

大阪の「コロナ失政」鮮明に

「コロナ対策の評価指標」で明らかになった大阪の場当たり的対応

「コロナ対策の評価指標」で明らかになった大阪の場当たり的対応の画像

新型コロナウイルスの感染防止対策は、主に都道府県が対応していますが、その成果はそれぞれで大きく異なっています。都道府県ごとの取り組みを客観的に評価できれば、今後のコロナ対策の改善点も見えてくると考えました」

そう語るのは慶應義塾大学商学部の濱岡豊教授(応用統計学)だ。濱岡教授は、昨年1月から今年3月までのデータから、4分野10の指標で各都道府県のコロナ対策を偏差値化した。数字が高いほど対策が成功していて、低いほど失敗していることを意味している。

【1位】鳥取県/総合偏差値:66.1
【2位】島根県/総合偏差値:57.7
【3位】佐賀県/総合偏差値:55.0
【4位】大分県/総合偏差値:54.9
【5位】富山県/総合偏差値:54.5
【6位】岐阜県/総合偏差値:53.4
【7位】山口県/総合偏差値:53.1
【8位】滋賀県/総合偏差値:52.9
【9位】福島県/総合偏差値:52.5
【10位】和歌山県/総合偏差値:52.5
【11位】新潟県/総合偏差値:52.3
【12位】宮城県/総合偏差値:52.3
【13位】群馬県/総合偏差値:52.2
【14位】栃木県/総合偏差値:52.0
【15位】山形県/総合偏差値:51.8
【16位】山梨県/総合偏差値:51.6
【17位】鹿児島県/総合偏差値:51.5
【18位】沖縄県/総合偏差値:51.4
【19位】秋田県/総合偏差値:51.2
【20位】徳島県/総合偏差値:50.8
【21位】福井県/総合偏差値:50.7
【22位】奈良県/総合偏差値:50.3
【23位】宮崎県/総合偏差値:50.0
【24位】岩手県/総合偏差値:49.8
【25位】香川県/総合偏差値:49.8
【26位】長野県/総合偏差値:49.7
【27位】熊本県/総合偏差値:49.7
【28位】青森県/総合偏差値:49.7
【29位】長崎県/総合偏差値:49.3
【30位】静岡県/総合偏差値:48.9
【31位】岡山県/総合偏差値:48.4
【32位】広島県/総合偏差値:48.2
【33位】三重県/総合偏差値:47.8
【34位】石川県/総合偏差値:47.6
【35位】福岡県/総合偏差値:47.6
【36位】愛媛県/総合偏差値:47.0
【37位】高知県/総合偏差値:46.8
【38位】茨城県/総合偏差値:46.8
【39位】埼玉県/総合偏差値:46.1
【40位】北海道/総合偏差値:46.1
【41位】兵庫県/総合偏差値:45.6
【42位】千葉県/総合偏差値:45.0
【43位】神奈川県/総合偏差値:44.7
【44位】愛知県/総合偏差値:44.6
【45位】京都府/総合偏差値:44.5
【46位】東京都/総合偏差値:43.8
【47位】大阪府/総合偏差値:41.5

2位を大きく引き離してトップに立ったのは鳥取県だ。濱岡教授が解説する。

「鳥取県では、陽性者1人を見つけるのに何人検査したかがわかる『陽性者に対する検査数』や、『人口あたりの確保病床数』が突出しています。手厚い検査体制をしいて、陽性者が少ない時期も検査を継続させたことで、早期に感染者を見つけ隔離・療養させていたことがわかります。これはニュージーランドや台湾などコロナ対策で成功した国と同様の対応です」

鳥取県の平井伸治知事は、全国で初めてクラスターを封じるための条例を作ったり、全国に先駆けて文化・芸術分野の活動や団体を支援したりと手腕が注目された。

鳥取県といえば人口が全国一少ない県。ランキングの上位は人口が少ない都府県が多いように見えるが……。

「10の指標のうち9つは、数値を人口で割ったり、変化率などにしたりして、人口の影響を直接受けないようにしています。実際、人口の多い宮城県は12位に、人口の少ない愛媛県(36)や高知県(37位)が下位になっています」

■“劇場型”に騙されず、数字で評価しよう

最下位になったのは吉村洋文知事率いる大阪府だ。

「感染者数と検査人数の動きが連動しており、流行したら検査をするという場当たり的な対応であることが、明らかになりました。病床数が不足していて、自宅療養者の割合も流行時に増加しました。宿泊施設の客室稼働率や、消費支出も大きく下がったままで、経済への影響も深刻です」

吉村知事は、うがい薬による根拠の乏しい感染予防策を推奨したり、コロナ禍の最中に「大阪都構想」の住民投票を実施したりと、その力量に疑問符が……。

ワースト2になったのは東京都。小池百合子知事は、東京五輪の開催にこだわるあまりコロナ対策で後れを取っている。

一方で、「ウィズコロナ東京かるた」を作成したり、広報CMに自ら出演したりするなど、パフォーマンスばかりが目立つ。

「都民は外出を控えたことで、『市民の協力』については、高い数値を示しましたが、感染者数、陽性率などを抑制できませんでした」

しかし、朝日新聞の世論調査(’20年12月30日)では、コロナ対応で評価の高い政治家として、1位に吉村知事、2位に小池知事という結果が出ている。

「テレビに多く登場している首長が頑張っているように思われてしまうのでしょう。しかし、コロナによる健康や経済への影響を見る限り、メディアを利用した劇場型の政策には意味がありません。感染症対策の基本である、検査を厚くして感染者を早めに見つけ出し、療養させてさらなる感染を防止する。そんな対策を着実に行った首長が率いる自治体が、ランキングでは上位になっています」

あなたの住む都道府県のコロナ対策は? パフォーマンスのまやかしに騙されないように、数字で評価してみよう。

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